ドゥルーズ&ガタリの最後の著作を精緻に読解し、哲学とは何か、またその条件とは何かを探究する試み。哲学は、科学や芸術や宗教とは異なる独特な思考の営みとして、どのような性格をもつのか。なぜ哲学は古代ギリシアで誕生したのか。本書は、ドゥルーズとガタリにとっての哲学が、普遍性を希求しながらも、特定の時代と地域に成立する一種の「出来事」であるかぎり、大地に属した思考にほかならないことを明らかにする。哲学そのものは本質的に地理哲学なのだ。叢書エクリチュールの冒険、第18回配本。
原著:Geophilosophy: On Gilles Deleuze and Félix Guattari’s What Is Philosophy?, Northwestern University Press, 2014.