国体と天皇の二つの身体――未完の日本国家物語
長崎浩

¥3,000 (税別)

  • 刊行年月:2022年5月
  • 46判並製320頁
  • 縦188mm×横125mm
  • 本体価格3,000円
  • ISBN:978-4-86503-135-5
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国体明徴運動、二・二六事件、三島由紀夫などから日本国体のもつれた糸を解きほぐし、天皇・国家と近代を全く新たな視点から問い直す――西洋流儀の政治身体と自然身体、これに重ねて自然身体における神と人として天皇は存在し、この二重のコンプレックスが戦前昭和の国家をなしていた――。

目次

はじめに/第一章 日本国体の戦前戦後 憲法と国体/第二章 天皇とプロレタリア 里見岸雄/第三章 国民大覚醒の捨て石 五・一五事件/第四章 ついに国家たりえず 国体明徴運動/第五章 戦争・内戦・叛乱 国体論とフーコー/第六章 虚焦点 中世の天皇/第七章 王の二つの身体 現人神の分裂/第八章 青年将校たち 二・二六叛乱の四日間/第九章 天皇信仰の永続革命 三島由紀夫/エピローグ みやびとテロ、そして日本の平和(*第八章以外すべて書き下ろし)

長崎浩(ながさき・ひろし, 1937-)
1960年、東京大学理学部卒業。大学院数物系中退。63年から70年まで、東京大学物性研究所助手。以降、東北大学医学部、東京都老人総合研究所、東北文化学園大学に勤務。第一次共産主義者同盟で活動、東大全共闘運動に助手共闘として参加。著書に『叛乱論』(合同出版、1969年;新版、彩流社、1991年)、『結社と技術』(情況出版、1971年)、『政治の現象学あるいはアジテーターの遍歴史』(田畑書店、1977年;新装版、世界書院、2019年)、『超国家主義の政治倫理』(田畑書店、1977年)、『乱世の政治論』(平凡社、2016年)、『摂政九条兼実の乱世』(平凡社、2018年)、『幕末未完の革命』(作品社、2019年)、『叛乱を解放する』(月曜社、2021年)。

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