筑豊からの報告――大正行動隊から退職者同盟へ
谷川雁

¥3,600 (税別)

坂口博[解説・解題]

2024年5月17日取次搬入予定

  • 刊行年月:2024年5月
  • 46判並製392頁
  • 縦188mm×横130mm×束幅23mm
  • 重量365g
  • 本体価格3,600円
  • ISBN:978-4-86503-189-8 C0010
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奇妙な村(サークル村)から奇妙な労働運動へ。大正行動隊と退職者同盟(退職者の労働組合という奇妙な逆説)は現在に何を問うのか。谷川雁と大正炭鉱闘争による60年代の鮮烈な戦闘の思想と軌跡、そして激しい内的葛藤をよみがえらせる。単行本未収録作多数。「生命の保障さえない炭鉱労働の現場に対して、会社をつぶすことも厭わなかった。つまり、資本主義の論理ではなく、労働者の論理・モラルで、炭鉱資本の退場を促していったのだ。この「奇妙な労働運動」には、また、さまざまな事件・出来事が付帯している」(解説より)。

目次

(★印は単行本未収録;ただし、八木俊樹氏編集による限定私家版『無(プラズマ)の造形』1976年は単行本に数えていない)

I
奇妙な醜悪さ
アピール 大正炭坑の闘争について ★
ここに酒あり
北九州労働者「手をにぎる家」 建設案 ★
戦闘の思想的土台
II
大正炭鉱の概況――筑豊のヤマの発火点 ★
百時間――大正行動隊の手記
前線からの報告――山崎里枝殺害事件と山崎一男の死など ★
地獄のヤマでは働かない――大正炭鉱闘争の現況
労働者生活の根底を探求し 変革するために――「手をにぎる家」建設の思想 ★
死神の目と乱視の目――九州からの報告と訴え ★
大正からの報告(文=森崎和江) ★
大正からの報告
退職主義ともいうべき闘いの思想――大正炭鉱からの報告 ★
報告・大正闘争――完全に倒立させられた三池が、ここにある
〝退職主義〟の発火――筑豊・大正からの報告
大正からの報告
九州報告/闘いの総括――総括会議の討論 ★
III
文学の階級性 ★
巨人伝説の城のまえで――八幡製鉄 ★
熱い泥の激突――三池で感じること
反暴力
ミイケはどこへいったか
私のなかの〝死〟――三池の死者は我々のなかに孕まれていた ★
原基体としての労働者組織――三池の死者たちを撃つために
IV
暗黒を知る者のゆたかさを――土門拳写真集「筑豊のこどもたち」から ★
鉱害模様――筑豊に生きる 1 ★
川筋けんか仕法――筑豊に生きる 2 ★
若者以前――筑豊に生きる 3 ★
釜一つ、鍋一つ――筑豊に生きる 4 ★
『はたらくひと』の春――筑豊に生きる 5 ★
奇妙な試み ★
解説「奇妙な労働運動」(坂口博)
解題(坂口博)

紹介記事

谷川雁(たにがわ・がん)
1923年熊本県水俣市生まれ。95年没。45年、東京大学文学部社会学科卒業。8カ月の従軍。58年、森崎和江、上野英信、石牟礼道子らと「サークル村」を福岡県中間市で創刊。60年、中間市の大正炭坑を拠点に大正行動隊を組織。初期重要作『原点が存在する』『工作者宣言』『戦闘への招待』『影の越境をめぐって』は月曜社より復刊(解説・解題 坂口博)。

坂口博(さかぐち・ひろし)
1953年佐賀県伊万里生まれ。滝沢克己、キェルケゴールなどの哲学および文学書の出版に携わる。著書に『校書掃塵』(花書院)、共編著に『「サークルの時代」を読む』(影書房)、共著『〈原爆〉を読む文化事典』(青弓社)など。

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