ユダヤ人絶滅収容所の〈場所〉をめぐる表象不可能性に抗して、映画や写真のイメージ(映画『ショアー』『サウルの息子』、アウシュヴィッツ=ビルケナウ国立博物館所蔵の写真群)を分析し、歴史の暗部を透視する試み。『イメージ、それでもなお――アウシュヴィッツからもぎ取られた四枚の写真』(原著2003年刊)の前後に書かれたユダヤ人大虐殺をめぐるテクスト三篇、「場所、それでもなお」(1998年)、「樹皮」(2011年)、「暗闇から出ること」(2018年)を一冊にまとめた、日本版独自編集の論集。
場所、それでもなお
ジョルジュ・ディディ=ユベルマン
¥2,600 (税別)
江澤健一郎[訳]
- 刊行年月:2023年1月
- 46判並製188頁
- 縦188mm×横132mm×束11mm
- 196g
- 本体価格2,600円
- ISBN:978-4-86503-159-1 C0010
カテゴリー: 全タイトル, 既刊 タグ: ジョルジュ・ディディ=ユベルマン, 江澤健一郎
紹介記事
ジョルジュ・ディディ=ユベルマン(Georges Didi-Huberman)
1953年サン=テティエンヌに生れる。バタイユを継ぐ美術史的哲学者。著書に『ヒステリーの発明』(みすず書房;旧版『アウラ・ヒステリカ』リブロポート)、『ジャコメッティ』(PARCO出版)、『ヴィーナスを開く』(白水社)、『残存するイメージ』(人文書院)、『受肉した絵画』(水声社)、『フラ・アンジェリコ』『イメージ、それでもなお』『ニンファ・モデルナ』(以上、平凡社)、『イメージの前で』『時間の前で』(以上、法政大学出版局)、『アトラス、あるいは不安な悦ばしき知』『イメージが位置をとるとき』『受苦の時間の再モンタージュ』(以上、ありな書房)などがある。
江澤健一郎(えざわ・けんいちろう)
1967年生まれ。バタイユ研究の第一人者。著書に『バタイユ──呪われた思想家』(河出書房新社)、『ジョルジュ・バタイユの《不定形》の美学』、『中平卓馬論――来たるべき写真の極限を求めて』(以上、水声社)、訳書にディディ=ユベルマン『イメージの前で──美術史の目的への問い〈増補改訂版〉』(法政大学出版局)、バタイユ『内的体験』、『有罪者』、『ドキュマン』(以上,河出文庫)、『マネ』(月曜社)。