〈することができない〉のではなく、〈しないことができる〉のだ。潜勢力をめぐる史的系譜に分け入り、メルヴィルの小説「バートルビー」(1853年)に忽然と現れた奇妙な主人公――働かないのに事務所に居座り続ける青年バートルビーを、あらゆる可能性の全的回復者として読み解く。小説の新訳を附す。新装版(初版2005年刊)。
バートルビー 新装版
ジョルジョ・アガンベン
¥2,600 (税別)
高桑和巳[訳]
- 刊行年月:2023年2月
- 46判並製208頁
- 天地188mm×左右129mm×束幅17mm
- 275g
- 本体価格2,600円
- ISBN978-4-86503-142-3 C0010
カテゴリー: 全タイトル, 既刊 タグ: ジョルジョ・アガンベン, 高桑和巳
ジョルジョ・アガンベン(Giorgio AGAMBEN)
1942年ローマ生まれ。イタリアの哲学者。月曜社より刊行した訳書に以下のものがある。1985年/2002年『散文のイデア』(高桑和巳訳、2022年)、1993年『バートルビー』(高桑和巳訳、2005年;新装版、2023年、本書)、1990年『到来する共同体』(上村忠男訳、2012年;新装版、2015年)、1998年『アウシュヴィッツの残りのもの』(上村忠男・廣石正和訳、2001年;新装版2022年)、2005年『瀆神』(堤康徳・上村忠男訳、2005年;新装版、2014年)、2005年『思考の潜勢力』(高桑和巳訳、月曜社、2009年、品切)、2017年『書斎の自画像』(岡田温司訳、2019年)、2017年『創造とアナーキー』(岡田温司・中村魁訳、2022年)。
高桑和巳(たかくわ・かずみ)
1972 年生まれ。現在、慶應義塾大学理工学部教授。著書に『アガンベンの名を借りて』(青弓社、2016年)、『哲学で抵抗する』(集英社新書、2022年)などがある。訳書にフーコー『安全・領土・人口』(筑摩書房、2007 年)、ボワ&クラウス『アンフォルム』(共訳、月曜社、2011 年)、マリー『ジョルジョ・アガンベン』(青土社、2014 年)のほか、アガンベンの翻訳(『ホモ・サケル』『人権の彼方に』『思考の潜勢力』『ニンファ その他のイメージ論』『王国と栄光』『スタシス』『私たちはどこにいるのか?』『散文のイデア』など)がある。