瀆神 新装版
ジョルジョ・アガンベン

¥1,800 (税別)

上村忠男/堤康徳[訳]

宗教としての資本主義からの脱却を示唆する小さな重要書。

  • 刊行年月: 2014.01
  • B6変型判上製144頁
  • 本体価格1,800円
  • 18cm
  • ISBN978-4-86503-011-2

小さな名著、待望の新装復刊!――「宗教としての資本主義はそのもてる力をすべて駆使して、贖罪にではなく罪に向かい、希望にではなく絶望に向かうがゆえに、世界の変形ではなく破壊をめざす。その支配はわたしたちの時代においては全体に及んでいる」(本書より)。資本主義という宗教の土台にある〈神聖を汚すことのできないもの〉を侵犯せよ。権力の諸装置を無力化し、それらが剝奪していた空間を人々の〈共通の使用〉へと返還せよ――来たるべき世代の政治的課題としての瀆神のありようを明かす重要書。

原書:Profanazioni, nottetempo, 2005.


本書の造本について:2005年刊の旧版と同じ、新書判より少し横幅がある小ぶりなサイズを踏襲しつつ、本文・表紙・カバーで各々に色の濃度が異なる三種類の白い紙を使用し、「白さ」のグラデーションを追求しました。刷色はシンプルに墨色のみでまとめました。

本書の内容について:本書は2005年刊の単行本の新装版で、内容の変更や追加はなく、誤植の訂正に留めております。

目次

日本語版への序文
謝辞
ゲニウス
魔術と幸福
審判の日
助手たち
パロディ
欲求すること
スペキエース的な存在
身振りとしての作者
瀆神礼賛
映画史上最も美しい六分間
訳者あとがき

ジョルジョ・アガンベン(Giorgio AGAMBEN)
1942年生まれ。イタリアの哲学者。月曜社より刊行している著書に『アウシュヴィッツの残りのもの』(上村忠男・廣石正和訳、2001年)、『バートルビー』(高桑和巳訳、2005年)、『思考の潜勢力』(高桑和巳訳、2009年)、『到来する共同体』(上村忠男訳、2012年)などがある。

訳者:
上村忠男(うえむら・ただお)
1941年生まれ。思想史家。月曜社より刊行している編訳書に、エンツォ・パーチ『関係主義的現象学への道』(2011年)、スパヴェンタ/クローチェ/ジェンティーレ『ヘーゲル弁証法とイタリア哲学』(2012年)などがある。
堤康徳(つつみ・やすのり)
1958年生まれ。イタリア文学研究者。近年の訳書に、ウンベルト・エーコ『バウドリーノ』(上下巻、岩波書店、2010年)、カルロ・ギンズブルグ『裁判官と歴史家』(上村忠男との共訳、平凡社、1992年;ちくま学芸文庫、2012年)などがある。

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