災厄と性愛― 小泉義之政治論集成 I
小泉義之

¥2,600 (税別)

共通善の政治理念へ向けて

  • 刊行年月:2021.07
  • 46判並製352頁
  • 本体価格2,600円
  • 18.8 x 12.8 x 2.5 cm
  • ISBN:978-4-86503-114-0
カテゴリー: , タグ:

つねに生と死の倫理に立ち返りながら、左右の言説を根底から検証・批判する。震災、大事故、疫病と向き合い、〈政治〉を問い直す災厄論、マジョリティを批判し、生と性と人類を問い直す、原理的にしてラディカルな性/生殖論へ。根源的にして戦闘的な哲学者による政治社会論〈全二巻〉

目次

はじめに
Ⅰ-1 災厄/疫病
恵まれたる者、呪われたる者――ダニエル・デフォーとジャン・カルヴァンにおける
自然状態の純粋暴力における法と正義
公衆衛生と医療――集団の救済と病人の救済
停止で紡ぎ出される夢が停止を惹き起こすために――中井久夫小論
出来事の時――資本主義+電力+善意のナショナリズムに対して
「どれだけ」に縛られる人生
やはり嘘つきの舌は抜かれるべきである――デモクラシーは一度でも現われたか
Ⅰ-2 性/生殖
国家に抗する社会における鰥夫と子供
最後のダーク・ツーリズム――『少女終末旅行』を読む
類としての人間の生殖――婚姻と子供の聖化について
性差別についての考え方
暴力の性化と享楽化の此方(彼方)へ
異性愛批判の行方――支配服従問題の消失と再興
フーコーの精神分析批判――『性の歴史Ⅰ』に即して
身体――結核の歴史から
傷痕と再生
共通善と大学――補足として
初出一覧
おわりに

紹介記事

  • 大野光明氏書評「腐朽のなかで闘争の現在地を探りあてる――次に動くのは「私たち」の番だ」(「週刊読書人」2021年11月12日号)

小泉義之(こいずみ・よしゆき)
1954年札幌生まれ。専門は、哲学。立命館大学大学院先端総合学術研究科特任教授。
最近の主な著書:『あたらしい狂気の歴史―精神病理の哲学』(青土社、2018年)、『あたかも壊れた世界―批評的、リアリズム的』(青土社、2019年)、『ドゥルーズの霊性』(河出書房新社、2019年)、『フーコー研究』共編著、岩波書店、2021年)

関連する本

上部へスクロール
Copy link