表象06

¥1,800 (税別)

特集:ペルソナの詩学

  • 刊行年月:2012年4月24日発売
  • A5判並製296頁
  • 本体価格1,800円
  • ISBN:978-4-901477-66-6

「仮面」から「人格」へ――「仮面」という演劇的な装置である「ペルソナ」は、近代的な人間主体を基礎づける「人格」の起源でもある。元来、人間の顔貌や内面をその背後に隠す道具であったペルソナは、そのことによって逆説的に近代的主体を準備した特権的な表象装置であると言えるだろう。西洋の思想的伝統に憑依するペルソナの隠喩から精神分析の理論と実践、日本における能面から森村泰昌の作品までを射程に収める本特集では、主体/作品の生成と変容の場であるペルソナの「詩学(ポエティクス)」を多角的に検討する。

目次

◆巻頭言◆
岡田温司「聖フランチェスコの亡霊」

◆特集◆ペルソナの詩学
対談「Échec et mat――白のゲームとして」森村泰昌+小林康夫
日高優「対談後記」
岡本源太「〈ペルソナの隠喩〉再論」
横山太郎「能面のペルソノロジー――和辻哲郎と坂部恵」
千葉雅也「不気味でないもの──ラカン、ドゥルーズ、メイヤスーを介した自然哲学のスケッチ」
信友建志「関係性の実在論―――享楽の自存性としてのペルソナ」
ロベルト・エスポジト「装置としてのペルソナ」訳=多賀健太郎

◆投稿論文◆
御園生涼子「法の宙吊り――大島渚『絞死刑』(1968)における国家と発話主体」
佐藤嘉幸「民主主義の自己免疫とその反転――デリダにおける残虐性なき死の欲動をめぐって」
長坂真澄「デリダによる超越論的病理論――カント、フッサールを導きの糸とする「来たるべきデモクラシー」考」
斉藤毅「「異なるもの」の時間――ツェラーンに読まれたマンデリシターム」
池野絢子「石膏像の記憶――一九七〇年代のイタリア美術における形而上絵画の系譜」
河村彩「事物は同志――ロトチェンコによる労働者クラブのプランとプロレトクリトの思想をめぐって」
増田展大「心理の可視化――実験心理学とグラフ法」
荒川徹「セザンヌの廃墟と非人間的情動」
星野太「放物線状の超越――ミシェル・ドゥギーにおける「崇高」の誇張的読解」

◆書評+ブックガイド◆
浦雅春「ノイズの世紀――江村公『ロシア・アヴァンギャルドの世紀』書評」
冨山一郎「肉塊の思考――金杭『帝国日本の閾』書評」
石田英敬「再-魔術化としての文学――熊谷謙介『マラルメによる祝祭』書評」
熊谷謙介「「イマージュ」から「イメージ」へ――郷原佳以『文学のミニマル・イメージ――モーリス・ブランショ論』書評」
細馬宏通「場所を描く表象――佐藤守弘『トポグラフィの日本近代』書評」
石田圭子「「力の場」としての「ファシズモの芸術」――鯖江秀樹『イタリア・ファシズムの芸術政治』書評」
杉橋陽一「分析ツールの諸問題――長木誠司『戦後の音楽――芸術音楽のポリティクスとポエティクス』書評」
石橋今日美「苦しみ、そして悦びのために……――平倉圭『ゴダール的方法』書評」
前川修「指紋にとり憑かれること――橋本一径『指紋論』書評」

 

表象文化論学会(The Association for Studies of Culture and Representation)
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