表象07

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特集:アニメーションのマルチ・ユニヴァース

  • 刊行年月:2013年4月11日発売
  • A5判並製312頁
  • 本体価格1,800円
  • ISBN:978-4-901477-67-3

近年ますますプレゼンスを高めつつある「アニメ」やディズニーを中心とした商業アニメーションを再考するとともに、非商業作品やデジタル化以降のアニメーション/実写の混じり合いが切り拓いてきた地平を紹介。本特集では、世界各地で様々なかたちで勃興し、それぞれに必然性を持ちつつも互いに交わることのない複数の小宇宙として存在してきたアニメーションの歴史・構造・生成を読み解くと同時に、エイゼンシュテインやベンヤミンのディズニー論に発して「今ここ」のアニメーションに至る系譜を仮構することを試みている。アニメーション的想像力の可能性を再発見し、新たに起動するために。

目次

◆巻頭言◆
翻訳の人類学、事始め(岡田温司)

◆特集◆アニメーションのマルチ・ユニヴァース
イントロダクション(土居伸彰)
対談『アニメ・マシーン』から考える(トマス・ラマール+石岡良治/門林岳史=司会)
インタビュー「交わらぬはずの視線が交わるとき……」(ユーリー・ノルシュテイン/土居伸彰=聞き手)
アメリカの初期アニメイティッド・カートゥーンの「立体感」(細馬宏通)
アニメーションの定義――ノーマン・マクラレンからの手紙(ジョルジュ・シフィアノスによるイントロダクションつき)(土居伸彰=訳)
ロトショップの文脈――コンピュータによるロトスコーピングとアニメーション美学(ポール・ワード/土居伸彰=訳)
ミッキーマウス、ユートピア、ヴァルター・ベンヤミン(『ハリウッド・フラットランズ――アニメーション、批評理論、アヴァンギャルド』より)(エスター・レスリー/城丸美香=訳)
ディズニー(抄訳)(セルゲイ・エイゼンシュテイン/今井隆介=訳)

◆投稿論文◆
「動き」の美学――小津安二郎に対するエルンスト・ルビッチの影響(滝浪佑紀)
テクスト、情動、動物性――ジャン・ルノワールとルイ・ジュヴェの演技論をめぐって(角井誠)
象形文字としての身体――マラルメ、ニジンスキー、アルトーにおける運動イメージ概念をめぐって(堀切克洋)
〈絵筆を持つ私〉と〈絵画芸術〉の表象――一六世紀イタリアにおけるS・アングィッソーラのセルフ・イメージをめぐって(喜多村明里)
誰が破壊、修復、展示を恐れるのか?――バーネット・ニューマン論争とヴァンダリズム(田口かおり)

◆書評+ブックガイド◆
無限に可塑的なる生――岡本源太『ジョルダーノ・ブルーノの哲学――生の多様性へ』書評(星野太)
絵画と近代化の徴――石谷治寛『幻視とレアリスム――クールベからピサロへ、近代フランス絵画の再考』書評(飛嶋隆信)
絵画―書物―文学 ブルーノ・シュルツを蘇らせるために――加藤有子『ブルーノ・シュルツ――目から手へ』書評(沼野充義)
複数形の時間――阿部賢一『複数形のプラハ』書評(田中純)
非-メロドラマ的力――御園生涼子『映画と国民国家――1930年代松竹メロドラマ映画』書評(木下千花)
「弁証法なき啓蒙」の賭け――大橋完太郎『ディドロの唯物論――群れと変容の哲学』書評(岡田温司)
テクストとしての廃墟としての建築――小澤京子『都市の解剖学』書評(高山宏)

 

表象文化論学会(The Association for Studies of Culture and Representation)
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