交域する哲学
岡田聡/野内聡=編

¥3,500 (税別)

知の「交差=越境」をめぐる16篇

  • 刊行年月: 2018.04
  • A5判上製304頁
  • 本体価格3,500円
  • 21.6 x 15.6 x 2.2 cm
  • ISBN978-4-86503-061-7

諸領域へと横断的に関わりつつ、現実の理論的、実践的な諸問題に取り組む哲学的な格闘としての「交域する」ことは、生きた「哲学する」ことがとる必然的形態である。知の「交差=越境」をめぐる16篇の清冽なインターヴェンション。

目次

はじめに――「交域」に関連して|佐藤真理人
存在と永遠:スピノザにおける自然と様態の存在論|赤木真通
判断保留と哲学者の実践:ピュロン主義と現象学|岩内章太郎
ミルチャ・エリアーデの「新しいヒューマニズム」と軍団運動:「精神の革命」と「新しい人間」|大谷崇
ブルンナー、バルト、ヤスパース:ヤスパースの「自然神学」とその「限界」|岡田聡
民藝の美学的根拠:柳宗悦とカント『判断力批判』|大沢啓徳
スピノザの自然権思想とその成立背景|河合孝昭
理性としての懐疑:懐疑論再考|佐藤真理人
労働するとは別様に:生政治的生産の時代における人間活動|澤里岳史
実存と偶然と必然と|高橋章仁
〈リアル〉とは何か:フッサールの「実在性」概念と超越論的観念論の帰趨|田口茂
悲劇的な知とは何か:ヤスパースの悲劇論から|田辺秋守
伝達可能性と快|野内聡
前期ハイデガーにおける普遍性の問題|橋詰史晶
ベルクソン哲学における直観理論の生成と深化|増田靖彦
実存的哲学と実存論的哲学:アルフォンス・ド・ヴァーレンスのハイデガー批判を通じて|峰尾公也
高等教育における「文系廃止論」と「哲学」:人文科学に関する批判的議論の哲学的意義|和田義浩
おわりに|岡田聡

岡田聡(おかだ・さとし)
1981年生。早稲田大学大学院文学研究科哲学コース博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。現在、日本学術振興会特別研究員PD(京都大学キリスト教学研究室)、立教大学、国士舘大学、玉川大学非常勤講師。訳書にヴェルナー・シュスラー『ヤスパース入門』(月曜社、2015年)。
野内聡(のうち・さとし)
1971年生。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。現在、東京電機大学、電気通信大学ほか非常勤講師。訳書に、サミュエル・ウェーバー『破壊と拡散』(月曜社、2005年)。

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