パリ南西東北
ブレーズ・サンドラール

¥2,600 (税別)

昼間賢[訳]

写真家ロベール・ドアノーとの共作『パリ郊外』の序文として書かれながら、独自の価値をもつルポルタージュ文学の傑作。

  • 刊行年月: 2011.11
  • 46判変型(タテ188mm×ヨコ121mm)上製192頁
  • 本体価格2,600円
  • ISBN978-4-901477-88-8

写真家ロベール・ドアノーとの共作『パリ郊外』(1949年刊)の序文として書かれながら、独自の価値をもつルポルタージュ文学の傑作。

堀江敏幸氏推薦
「仏語圏スイスを飛び出し、欧米各地を渡り歩いたブレーズ・サンドラールは、フランスの首都を突き抜けて、どこでもない場所、すなわち《郊外》へと身を投げた。無個性の灰のうちに熱い熾火の生を読み、呪詛の詩法で時空を超える詩人の呼吸が、いま新しい日本語でよみがえる。」

「書き手としてのドアノー」堀江敏幸
2014年6月1日に郡山市立美術館でおこなわれた「ロベール・ドアノー写真展」(会期終了)での講演会の採録です(サンドラールと本書についても言及しています)

目次


西

訳註
訳者解説 附・地図/写真

紹介記事

ブレーズ・サンドラール(Blaise Cendrars)
1887年9月1日−1961年1月21日。スイスのラ・ショー=ド=フォンに生まれる。子どものころから、イタリア、ロシア、ドイツなどを転々とし、パリに落ち着く。創作活動の傍らシャガール、レジェ、モディリアーニなどの画家たちと交流し、1912年に発表した長篇詩『ニューヨークの復活祭』は、アポリネールにも影響を与えたとされる。第一次世界大戦ではフランスの外人部隊に従軍するが、戦闘中に重傷を負い、右腕を失う。翌年フランス国籍を取得、1919年には処女詩集『全世界』を発表する。
日本語訳に以下のものがある。『サンドラルス抄』飯島正訳、厚生閣書店、1929年。 『現代フランス詩人集 第2冊』ブレーズ・サンドラルス、レイモン・クノー、フランシス・ポンジュ、ルネ・シャール、ジャック・プレヴェール、アントナン・アルトオ、関義ほか訳、ユリイカ、1956年。『世界の果てにつれてって』生田耕作訳、東京創元社、1960年[『世界の果てまでつれてって』福武文庫、1988年]。『モラヴァジーヌの冒険』伊東守男訳、河出書房新社、1974年。『影ぼっこ』ほるぷ出版、1983年。『リュクサンブール公園の戦争』生田耕作訳、奢霸都館、1985年。『黄金 ヨハン・アウグスト・サッター将軍の不可思議な物語』生田耕作訳、白水社、1986年

訳者:
昼間賢(ひるま・けん)
1971年生まれ。パリ第4大学博士課程給費留学、早稲田大学大学院博士課程単位取得退学。立教大学兼任講師。専門はフランス両大戦間の文学と文化。
著書に『ローカルミュージック 音楽の現地へ』(インスクリプト、2005年)、『マルセル・モースの世界』(共著、平凡社新書、2011年)、訳書に『エリック・サティの郊外』(オルネラ・ヴォルタ著、早美出版社、2004年)、『あるかなしかの町』(エマニュエル・ボーヴ著、白水社、2007年)、『エクスペリメンタル・ミュージック 実験音楽ディスクガイド』(フィリップ・ロベール著、共訳、NTT出版、2009年)。

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