書物の不在 第二版
モーリス・ブランショ

品切

品切重版未定

著者七回忌記念出版。新たな造本でおくる、待望の第二版。

  • 刊行年月: 2009.2
  • 46判上製カバー装88頁
  • 本体価格2,500円
  • 19cm
  • ISBN978-4-901477-44-4

著者七回忌(09年2月20日)記念出版。生誕百周年記念の初版本限定800部(2007年9月刊行)は発売と同時に版元品切になり、再刊を望む声が多かったため、七回忌を迎える今回、造本・装丁をさらに変更して、第二版限定1000部として刊行する。

晩期ブランショにおける評論活動の頂点となる最重要論考を1969年の初出誌版より初邦訳。書くこと、書物、作品、法をめぐる思惟の極北。著者最大の評論集『終わりなき対話』の末尾におかれた同論考の単行本版との異同を付す。

原著:Maurice Blanchot, “L’absence de livre” in L’Ephemere, no.10, 1969, Paris: Edition de la Fondation Maeght.

◎本書の装丁について:初版本は朱色の紙に墨色で本文を刷り、肌触りがなめらかな漆黒の布クロスに銀で箔押しし、本文と同じ朱色のカバーでくるみました。生をイメージした初版に対し、死をイメージした今回の第二版では、暗い鉄色の紙に銀色で本文を刷り、銀灰色の布クロスに銀の箔押しで、灰白色のカバーとなります。見た目の簡潔さを重視しているため、オビは付しません。

モーリス・ブランショ(Maurice Blanchot)
1907年9月22日ソーヌ・エ・ ロワール県のカンに生まれ、2003年2月20日イヴリーヌ県に没す。フランスの作家、批評家。主な著書に以下のものがある。『文学空間』(粟津則雄・出口裕弘訳、現代思潮社〔現代思潮新社〕、1962年)、『最後の人/期待 忘却』(豊崎光一訳、白水社、1971年)、『来るべき書物』(粟津則雄訳、筑摩書房、1989年)、『明かしえぬ共同体』(西谷修訳、ちくま学芸文庫、1997年)、『望みのときに』(谷口博史訳、未来社、1998年)、『問われる知識人』(安原伸一朗訳、月曜社、2002年)、『ブランショ政治論集』(安原伸一朗・西山雄二・郷原佳以訳、月曜社、2005年)、『私についてこなかった男』(谷口博史訳、書肆心水、2005年)、『ブランショ小説選』(菅野昭正・三輪秀彦訳、書肆心水、2005年)、『アミナダブ』(清水徹訳、書肆心水、2008年)、『謎の男トマ(1941年初版本)』(月曜社、近刊)。

訳者 :中山元(なかやま・げん)
1949年東京生まれ。東京大学教養学部中退。哲学者・翻訳家。著書に『フーコー入門』(ちくま新書、1996年)、『思考の用語辞典』(筑摩書房、2000年。ちくま学芸文庫、2007年)、『新しい戦争? ――9.11 テロ事件と思想』(冬弓舎、2001年)、『はじめて読むフーコー』(洋泉社、2004年)、『〈ぼく〉と世界をつなぐ哲学』(ちくま新書、2004年)、『高校生のための評論文キーワード100』(ちくま新書、2005年)、『思考のトポス』(新曜社、2006年)、『賢者と羊飼い――フーコーとパレーシア』(筑摩書房、2008年)などがある。ルソー、カント、フロイト、マルクス、バタイユ、メルロ=ポンティ、アレント、レヴィナス、フーコー、デリダなどの訳書多数。

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