著者七回忌(09年2月20日)記念出版。生誕百周年記念の初版本限定800部(2007年9月刊行)は発売と同時に版元品切になり、再刊を望む声が多かったため、七回忌を迎える今回、造本・装丁をさらに変更して、第二版限定1000部として刊行する。
晩期ブランショにおける評論活動の頂点となる最重要論考を1969年の初出誌版より初邦訳。書くこと、書物、作品、法をめぐる思惟の極北。著者最大の評論集『終わりなき対話』の末尾におかれた同論考の単行本版との異同を付す。
原著:Maurice Blanchot, “L’absence de livre” in L’Ephemere, no.10, 1969, Paris: Edition de la Fondation Maeght.
◎本書の装丁について:初版本は朱色の紙に墨色で本文を刷り、肌触りがなめらかな漆黒の布クロスに銀で箔押しし、本文と同じ朱色のカバーでくるみました。生をイメージした初版に対し、死をイメージした今回の第二版では、暗い鉄色の紙に銀色で本文を刷り、銀灰色の布クロスに銀の箔押しで、灰白色のカバーとなります。見た目の簡潔さを重視しているため、オビは付しません。