カントの批判における哲学と道徳
ゲルハルト・クリューガー

¥5,400 (税別)

 宮村悠介[訳]

2024年10月30日取次搬入予定

  • 刊行年月:2024年10月
  • A5判上製408頁
  • 縦216mm×横158mm×束幅27mm
  • 重量680g
  • 本体価格5,400円
  • ISBN:978-4-86503-194-2
歴史的存在である人間に哲学はいかにして可能か――ハイデガーの直弟子にして、レーヴィットやガダマーの盟友でもあったクリューガーの主著(1931年)。カントの論理学と人間学の議論を踏まえつつ、定言命法と理性批判を、背後にある倫理神学の観点から分析する。ハイデガーの課題を別のしかたで追究した本書は、「もうひとつの『カントと形而上学の問題』」と呼ばれるにあたいする。付録として、関連論考二篇を収録。シリーズ・古典転生、第31回配本(本巻30巻)。

目次

序論
第一章 論理学と人間学における悟性
第二章 定言命法における道徳性の分析
第三章 哲学の批判的な理念
結び
付録1 カントの批判の尺度
付録2 カントの時間の教説について
訳者解説 もうひとつの『カントと形而上学の問題』
 

ゲルハルト・クリューガー(Gerhard Krüger, 1902-1972)
ドイツ、ベルリン出身の哲学者。テュービンゲン大学で大学教育をスタートし、マールブルク大学にて、ニコライ・ハルトマンやマルティン・ハイデガーらの指導のもと、博士号と教授資格を取得する。長い講師生活を経て、1940年にミュンスター大学の教授となる。その後、テュービンゲン大学教授、フランクフルト大学教授を歴任した。1953年春に脳卒中に倒れ、その後は死去するまで闘病生活を送った。カントをはじめとする西洋近代哲学の研究から出発し、古代ギリシア哲学の研究も発表した。主な著書に、本書『カントの批判における哲学と道徳』(1931年)、『洞察と情熱――プラトンの思索の本質』(1939年)、『自由と世界管理――歴史の哲学のための論考』(1958年)など。

宮村悠介(みやむら・ゆうすけ, 1982-)
埼玉県出身。大正大学文学部准教授。専門は倫理学と倫理思想史。訳書にI・カント『人倫の形而上学 第二部 徳論の形而上学的原理』(岩波文庫、2024年)。共著に『和辻哲郎の人文学』(木村純二/吉田真樹編、ナカニシヤ出版、2021年)など。

上部へスクロール
Copy link