芸術の何を、どのように継承するのか。新たな創造につながる仕組みをデザインし、未来をともにつくる「クリエイティヴ・アーカイヴ」――作品はもとより、楽器、記録、デジタルデータ、文書といった芸術資源や創造の過程、文脈などもアーカイヴ・保存・継承し、新たな表現や概念の開拓へと持続的な循環を促し、未来における芸術の役割を探求する。単に過去を保存するではなく、それ自体が創造的な実践であり、「未来」を創造する実験へ。東京藝術大学未来創造継承センター年報、創刊第1号。
Creative Archive vol.1
¥1,500 (税別)
東京藝術大学未来創造継承センター年報
東京藝術大学未来創造継承センター[発行] 月曜社[発売]
2024年8月1日取次搬入予定
- 刊行年月:2024年8月
- A5判並製272頁
- 縦210mm×横148mm×束幅21mm
- 450g
- 本体価格1,500円
- ISBN:978-4-86503-191-1 C0070
主要目次
「未来」のために「過去」を創造する|毛利嘉孝
未来創造継承センターについて|未来創造継承センター
◆第1章:特集
キックオフ・シンポジウム「未来・創造・継承」
開会あいさつ|桐野文良
第1部《未来》
センターの理念と目的|平諭一郎
シンボルマークのデザイン|小河原美波
第2部《創造》
大学美術館コレクションの創造・作品アーカイヴ|黒川廣子
音楽の創造と記録~「GEIDAI Music Archive」の取り組み|山田香
芸術教育研究アーカイヴの継承とアートDX|岡本美津子
アーカイヴから紡ぎ出される東京藝術大学|嘉村哲郎
未来の共生社会をつくる:アート・コミュニケーション共創拠点|伊藤達矢
第3部《継承》
センターへの期待|日比野克彦
ラウンドテーブル|日比野克彦・岡本美津子・伊藤達矢・嘉村哲郎(聞き手=桐野文良・平諭一郎・田口智子)
閉会あいさつ|桐野文良
論考:クリエイティヴ(を・な・に)アーカイヴ(に・を・を)|平諭一郎
シンポジウム「戦争とアーカイヴ」
開会あいさつ|毛利嘉孝
第1部「戦没学生は音楽で何を残したのか」
「戦没学生のメッセージ」プロジェクトのこれまで|大石泰
奇跡のプロジェクト 戦没学生のメッセージと声聴館|橋本久美子
毛利センター長のコメント&応答(1)|毛利嘉孝・大石泰・橋本久美子
戦没学生は音楽で何を残したのか|楠田健太
大学史史料室の活動より 2022~2023年|橋本かおる
演奏家の立場からみた「戦没者のメッセージ」プロジェクト:声楽家・関口直仁氏インタビュー|聞き手=橋本かおる
「戦没学生のメッセージ」から|仲辻真帆
毛利センター長のコメント&応答(2)|毛利嘉孝・楠田健太・橋本かおる・仲辻真帆
第2部「戦争を記憶すること・記録すること」
その1:自らの演劇実践からアーカイヴを考える:《北投ヘテロトピア》、《戦争画/ヘテロトピア》、《国民投票プロジェクト》|高山明
その2:戦争のアーカイヴとしての芸術、それに抗う芸術:《爆撃の記録》と《日本の戦争美術 1946》|藤井光
その3:ディスカッション|高山明・藤井光(司会=毛利嘉孝・平諭一郎)
論考:ある活動からの報告書:マイナー音楽が行き交う現場とドクターU氏のコレクションを訪ねる|幅谷和眞
◆第2章:報告
「フィールド・レコーディング」の現在と小泉文夫記念資料室|酒井絵美
対談:フィールドワークやフィールド・レコーディングの過去・現在・未来|柳沢英輔・尾高暁子(司会=毛利嘉孝)
アートとプロジェクトの記録と記憶を語る茶話会:勉強会 vol.1|平諭一郎
未来創造継承センター・小泉文夫記念資料室公開講座「北欧笛の魔術師ヨーラン・モンソン、レクチャー・コンサート」レビュー|酒井絵美
ヨーラン・モンソン氏への書面インタビュー|質問者=尾高暁子
◆第3章:活動記録
芸術資源活用プロジェクト
クリエイティヴ・アーカイヴ研究会
日比野克彦を保存する・クラウドファンディング成果報告展
「全国アート・プロジェクト資料」の受け入れ
受託研究「被災皮革資料等安定化処理に関する研究」
受託研究「企業が保有する芸術作品の保存と継承に関する研究」
授業「創造と継承とアーカイヴ:領域横断的思考実験」
2022 年度の活動一覧
東京藝術大学未来創造継承センター規則
東京藝術大学未来創造継承センター