イタリア・ルネッサンスの人文学者、古典学者にして詩人であり、ロレンツォ・デ・メディチの秘書を務めたアンジェロ・ポリツィアーノによるラテン語詩篇(1491年刊)の初訳。聖なる伶人(うたびと)として作者が尊崇する古代詩人たちに捧げられた頌詩であり、詩についての詩、すなわちメタポエジアである本書は、ルネッサンスが生んだラテン語詩作品の傑作のひとつに数えられる。シリーズ・古典転生第29回配本、本巻第28巻。
シルウァエ
アンジェロ・ポリツィアーノ
¥5,400 (税別)
2023年12月05日取次搬入予定
沓掛良彦[訳]
- 刊行年月:2023年12月
- A5判上製296頁
- 縦216mm×横151mm×束幅23.5mm
- 500g
- 本体5,400円
- ISBN:978-4-86503-178-2
目次
マントー(ウェルギリウス頌)
農人(ウェルギリウス『農耕詩』に倣った農人頌歌)
アンブラ(ホメロス頌)
ヌトリキア(詩の起源と古代から作者自身の時代に到るまでの詩の歴史)
訳者解説
[一]ルネッサンス・ラテン語詩というもの
[二]アンジェロ・ポリツィアーノ小伝――人文主義者にして詩人
[三]『シルウァエ』について―――詩についての詩〈メタポエジア〉の世界
アンジェロ・ポリツィアーノ(Angelo Poliziano, 1454‒1494)
ルネサンス期イタリアの詩人、人文主義者。メディチ家のプラトン・アカデミーの中心人物の一人で、フィチーノらとの交流があった。ロレンツォ・デ・メディチの秘書。10代でホメロスの『イーリアス』をラテン語に訳すなど、古典籍の註釈などで重要な成果を残した。
沓掛良彦(くつかけ・よしひこ, 1941‒)
東京外国語大学名誉教授。専門は西洋古典文学。近年の著訳書に『ギリシア詞華集』(全4巻、京都大学学術出版会、2015~2017年)、『オルフェウス変幻』(京都大学学術出版会、2021年)など。