ディックはこの世界とその終わりを先取りしていた。新人世、ポストヒューマニズム、多世界論など、あらゆる思想を越境して、ドゥルージアンがディックに挑む、この終わりゆく世界のための哲学の最前線。――世界はすでに崩壊し、これからも崩壊するだろう。そのとき、意識と世界の、生と死の、人間と機械の境界はどのように変化するのか――。
原著:L’Altération des mondes : Version de Philip K. Dick, Minuit, 2021.
¥2,800 (税別)
堀千晶[訳]
2023年9月25日取次搬入予定
ディックはこの世界とその終わりを先取りしていた。新人世、ポストヒューマニズム、多世界論など、あらゆる思想を越境して、ドゥルージアンがディックに挑む、この終わりゆく世界のための哲学の最前線。――世界はすでに崩壊し、これからも崩壊するだろう。そのとき、意識と世界の、生と死の、人間と機械の境界はどのように変化するのか――。
原著:L’Altération des mondes : Version de Philip K. Dick, Minuit, 2021.
序 錯乱について
第1章 諸世界
第2章 因果
第3章 思考する事物
第4章 幻想的なもの
第5章 エントロピーと退行
第6章 世界を掌握する者たち
第7章 人工世界
第8章 デジタル人間(あるいはアンドロイドとは何か)
第9章 狩りとパラノイア
第10章 生と死のあいだで
第11章 ブリコラージュすること(あるいはランダムな変数)
書誌
原注
訳者解説 未来の記憶、ペシミズム、オプティミズム
ダヴィッド・ラプジャード(David Lapoujade, 1964-)
ドゥルーズの愛弟子。没後に刊行されたドゥルーズ『無人島』、『狂人の二つの体制』、『ドゥルーズ 書簡とその他のテクスト』(共に河出書房新社)の編者をつとめる。著書に、『ドゥルーズ 常軌を逸脱する運動』(河出書房新社、2015年)、『ちいさな生存の美学』(月曜社、2022年)など。
堀千晶(ほり・ちあき, 1981-)
著書『ドゥルーズ 思考の生態学』(月曜社、2022年)、『ドゥルーズ キーワード89』(共著、せりか書房)、『ドゥルーズと政治』(共著、以文社)、編著『ドゥルーズ 千の文学』(共編、せりか書房)、訳書、ダヴィッド・ラプジャード『ドゥルーズ 常軌を逸脱した運動』(河出書房新社)、『ちいさな生存の美学』(月曜社)、『ドゥルーズ 書簡その他』(共訳、河出書房新社)、ロベール・パンジェ『パッサカリア』(水声社)など。