連合赤軍事件が投げかけた「問題」は汲みつくされてはいない。あの悲劇によって何が終わり何がはじまったのか。「事件は歴史によって裁かれるのではない、裁かれるのは我々の世界である」(編者)。
連合赤軍――革命のおわり革命のはじまり
¥2,700 (税別)
鈴木創士[編]
事件後50年、12名の論者が「革命」の不可能性を問い直す
- 刊行年月:2022年1月
- 46判並製296頁
- 本体価格2,700円
- 縦188mm×横125mm
- ISBN:978-4-86503-127-0
- 装幀:中島浩
目次
鈴木創士=編者によるはしがき
高祖岩三郎=日本革命の終わり あるいは連合赤軍という問い
石川義正=「便所」をめぐる闘争 大江健三郎『河馬に噛まれる』を読む
長原豊=記憶と歴史に挟撃される 一九七二年 死者は生者をとらえる
小泉義之=暴力革命について
長崎浩=政治と性 土俗を遠く離れて
市田良彦=「十五少年漂流記」から「蠅の王」へ
水越真紀=山の向こうの「革命戦士」
山崎春美=1492—1868—1945—1972—2022
友常勉=戦争機械と共産主義
中西淳貴=せむしのこびとたちのために
田中美津=永田洋子はあたしだ〔再録〕
[附]
長谷川大=連合赤軍はどう論じられてきたか
ブックガイド+略年譜
紹介記事
- 紹介記事「東京新聞」2022年2月26日付
- 小杉亮子氏書評「世界の変革とそのための運動とは――現在の問いとしての連合赤軍」(「週刊読書人」2022年4月15日付)
鈴木創士(すずき・そうし)
1954年生まれ。作家、フランス文学者、ミュージシャン。近著に、『うつせみ』(作品社、2020)、『離人小説集』(幻戯書房、2020)、『分身入門』(作品社、2020)。訳書に、アントナン・アルトー『演劇とその分身』(河出文庫、2019)、ボリス・ヴィアン『お前らの墓につばを吐いてやる』(河出文庫、2018)など。