伝統的存在論への問いかけの試み。パルメニデスからヘーゲルに至るまでの西洋哲学の流れに、東方キリスト教・ビザンティン思想およびイスラム哲学のそれぞれが相互貫入的に交錯し合う存在理解の途を、新たに辿り直す。【シリーズ・古典転生、第21回配本、本巻20】
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伝統的存在論への問いかけの試み。
伝統的存在論への問いかけの試み。パルメニデスからヘーゲルに至るまでの西洋哲学の流れに、東方キリスト教・ビザンティン思想およびイスラム哲学のそれぞれが相互貫入的に交錯し合う存在理解の途を、新たに辿り直す。【シリーズ・古典転生、第21回配本、本巻20】
序章(土橋茂樹)
第一章 「ある」の愛求としてのプラトン哲学(納富信留)
第二章 アリストテレスは「存在論」を語らない──オントロジーの概念と歴史の再考に向けて(中畑正志)
第三章 「存立」(ὑφιστάναι)について──ストア派とプロティノス(樋笠勝士)
第四章 「ある」を表示する「名の正しさ」をめぐって──プラトン『クラテュロス』篇解釈史を手がかりに(土橋茂樹)
第五章 存在論を超えて(大森正樹)
第六章 『純粋善について』の存在論(一)初期イスラーム哲学のプラトン主義とアリストテレス主義(西村洋平)
第七章 『純粋善について』の存在論(二)AnniyyahとWujūd(小村優太)
第八章 『純粋善について』の存在論(三)esseとyliathim(小林剛)
第九章 〈ある〉の第三領域──アヴィセンナ存在論の影響(山内志朗)
第十章 ドイツ古典哲学の「存在(ある)」と新プラトン主義(山口誠一)
編者あとがき(土橋茂樹)
事項索引
人名索引
大森正樹(おおもり・まさき)
1945年生。南山大学・名誉教授。東方キリスト教学、中世哲学。
小林剛(こばやし・ごう)
1967年生。中央大学・兼任講師。西洋およびイスラーム世界の中世哲学。
小村優太(こむら・ゆうた)
1980年生。早稲田大学・専任講師。アラビア哲学、魂論。
土橋茂樹(つちはし・しげき)
1953年生。中央大学文学部・教授。古代中世哲学、教父学。本書編者。
中畑正志(なかはた・まさし)
1957年生。京都大学大学院文学研究科・教授。西洋古代哲学。
西村洋平(にしむら・ようへい)
1981年生。兵庫県立大学・准教授。新プラトン主義。
納富信留(のうとみ・のぶる)
1965年生。東京大学大学院人文社会系研究科・教授。古代ギリシア哲学。
樋笠勝士(ひかさ・かつし)
1954年生。岡山県立大学デザイン学部・教授。古代中世哲学、美学芸術学。
山内志朗(やまうち・しろう)
1957年生。慶應義塾大学文学部・教授。西洋中世哲学。
山口誠一(やまぐち・せいいち)
1953年生。法政大学文学部・教授。ヘーゲル・ニーチェを中心とするドイツ近現代哲学。