表象13

¥2,000 (税別)

特集:ファッション批評の可能性

  • 刊行年月:2019年4月26日発売
  • A5判並製224頁
  • 本体価格2,000円
  • ISBN:978-4-86503-074-7

20世紀末のファッション研究の興隆とともに、ファッション批評の試みも盛んとなった。しかし、多様な方法論と領域横断的アプローチを包摂するファッション研究は、未だ人文科学において独自の学術分野を形成しているとは言い難い。本特集では、共通項の多い映画批評/研究を補助線としつつ、現代のメディア環境における文化産業と批評の実践や研究の遂行との間の諸問題を剔抉し、ファッション批評/研究の可能性を徹底討議する。21世紀以降のファッション・スタディーズや、ファッション批評の包括的モデルを思考する上で礎石となるテクストの本邦初訳と解題も掲載。

目次

◆巻頭言◆
「経験と学問、あるいは、影を奪うために」田中純

◆特集◆「ファッション批評の可能性」
共同討議「ファッション批評は可能か」平芳裕子+蘆田裕史+牧口千夏+三浦哲哉+門林岳史[司会]
「翻訳テクストへの序」蘆田裕史
「ベンヤミンと近代のファッションという革命」ウルリッヒ・レーマン|田邉恵子訳・解題
「ファッション批評の包括的システム」キョン-ヒ・チョイ&ヴァン・ダイク・ルイス|藤嶋陽子訳・解題

◆投稿論文◆
「浮遊するカメラ・アイ――ヒッチコック『裏窓』とベケット『フィルム』をめぐって」岡室美奈子
「ミシェル・タピエの「アンフォルメル」概念について――『別の芸術』を中心に」野田吉郎
「王の肖像と装飾――ベルリン新博物館装飾壁画に描かれたフリードリヒ二世をめぐって」三井麻央
「エドワード・ゴードン・クレイグの仮面論と能の受容」山口庸子

◆書評◆
「哲学は形式的告示であらざるをえないのか?――串田純一『ハイデガーと生き物の問題』書評」國分功一郎
「主体の哲学と概念の哲学のあいだで――阿部崇『ミシェル・フーコー、経験としての哲学』書評」柵瀨宏平
「ふたつの名をもつ国際展の定点観測――山下晃平『日本国際美術展と戦後美術史』書評」鯖江秀樹
「シェイクスピア受容研究と「女性史」の更新――北村紗衣『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち』書評」米谷郁子
「文学と映画の結節点としてのグレアム・グリーン――佐藤元状『グレアム・グリーン』書評」高村峰生
「映画/テレビ産業間の闘争と協働――北浦寛之『テレビ成長期の日本映画』書評」北村匡平
「「どこ」への郷愁――岡村民夫『立原道造』書評」串田純一
「「自由」な芸術のアクチュアリティ――木水千里『マン・レイ』書評」利根川由奈
「書かれている順番で読むことの難しさ――福尾匠『眼がスクリーンになるとき』書評」廣瀬純
「見ることと真似ること――平芳裕子『まなざしの装置』書評」北村紗衣

表象文化論学会(The Association for Studies of Culture and Representation)
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