モダニズムの眼が抑圧している欲望とはなにか?
エルンスト、デュシャン、ジャコメッティ、ベルメール、ピカソ、ポロックらの作品のなかに近代の視を土台から蝕むものたち(『レディメイド」、「肉体的なもの」、「不定形」、「脈動」、「低さ」、「水平性」、「重力」、「痕跡」……)を、フロイト、ラカン、バタイユらの理論を援用しながら見出す試み。モダニズムの中核をなす「視覚性」概念を、主体の精神分析を採り入れつつ批判的に分析する、現代最重要の美術批評家の主著、待望の日本語全訳。
原書: The Optical Unconscious, The MIT Press, 1993.