パノニカ ジャズ男爵夫人の謎を追う
ハナ・ロスチャイルド

¥2,700 (税別)

小田中裕次[訳]

ジャズ界の伝説のパトロン、ニカ夫人の数奇なる生涯。

  • 刊行年月: 2019.02
  • 46判上製384頁
  • 本体価格2,700円
  • 18.9 x 13 x 2.5 cm
  • ISBN978-4-86503-069-3

富豪ロスチャイルド家出身にして、ジャズ界の伝説的パトロン、ニカ男爵夫人の数奇な生涯を描くノンフィクション。
ジャズに魅せられ、セロニアス・モンクの天才を深く愛し、その半生を通じてジャズとモンクに無償の愛を捧げ続けたニカ夫人。
20年におよぶ長期取材、ロスチャイルド家親族ならではの著者の視点と知られざる同家のエピソード発掘によって、ニカ夫人の実像とジャズ、モンクとの関係が初めて明らかにーー20世紀半ばのヨーロッパ、アフリカ、アメリカを横断する、血と愛とジャズを巡る新たなる音楽オデッセイ。

「何から何まで魅了される」(ガーディアン紙)
「豊かな表現で描かれた無償の愛」(デイリーメール紙)
「見事な筆致による壮大な物語」(インデペンデント紙)

クリント・イーストウッド「ニカはジャズとビバップの文化を何もかも受け入れ、ジャズの持つ反抗的なところを愛して​いた。」
ソニー・ロリンズ「彼女の物語は我々の物語でも​あるんだ。」
アーチー・シェップ「時代の先を行っていた人で、フェミニストの先駆者の一人であり、自分らしく生きる権利を行使した。」

原書: The Baroness: The Search for Nica, the Rebellious Rothschild, Virago, 2012.

目次

1 もう一人の妹
2 蚤の女王
3 ハンガリーの薔薇
4 宝石の鳥籠
5 長く暗い牢獄
6 ロスチャイルド家の人々
7 蝶と憂鬱
8 社交界デビュー
9 最高司令官
10 フランスの女城主
11 嵐の時代
12 戦場の女
13 外交官の妻
14 神のお告げ
15 ニューヨーク
16 孤独のモンク
17 ネリーとニカ
18 バードの死
19 パノニカ
20 奇妙な果実
21 差別と闘う
22 狂気の人
23 最後の年月
24 ラウンド・ミッドナイト
エピローグ
謝辞

訳者解説

ロスチャイルド家の家系図(抜粋)
参考資料―ニカに捧げられた主要ジャズ曲/インタビュー一覧/アーカイブとライブラリー/ドキュメンタリー映像と映画/文献
索引

紹介記事

  • 宮下志朗氏書評(「読売新聞」2019年5月5日付、「本よみうり堂」欄)

ハナ・ロスチャイルド(Hannah Rothschild)
1962年生まれの映像作家、作家、慈善家。イギリスのロスチャイルド家第4代男爵ジェイコブ・ロスチャイルド氏の長女。オックスフォード大学を卒業後、BBCに入社し、主にアーティストを対象としたドキュメンタリー映画の制作を担当。小説にThe Improbability of Love (Knopf, 2015)がある。

訳者:
小田中裕次(おだなか・ゆうじ)
翻訳家。訳書に、アンディ・ハミルトン『リー・コニッツ ジャズ・インプロヴァイザーの軌跡』(DU BOOKS、2015年)、ロビン・ケリー『セロニアス・モンク 独創のジャズ物語』(シンコーミュージック、2017年)がある。

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