作者の死から2年後の2005年に復刻された幻のデビュー作『謎の男トマ』1941年初版本の新訳(初版の半分以下に縮められた新版は1950年刊行)。ピエール・マドールによる序文の初訳を付す。小説であると同時にブランショの思想的出発点を刻んだ問題作がここに復活する。【叢書・エクリチュールの冒険、第8回配本】
本書の造本について:青みがかった白色の本文紙に濃紺のインクで刷り、ダークブラウンの見返しと表紙でくるみました。カバーは白い羊皮紙に文字のみでシンプルにまとめ、欧語原題には金の箔押しを施しました。
原書:THOMAS L’OBSCUR, Premiere version, 1941, Gallimard, Paris, 1941/2005.