デリダ没後10周年記念出版、日本語版オリジナル編集。イギリスにおける脱構築批評の第一人者であり作家でもある特異な思想家による卓抜なデリダ論集。文学と哲学の制度的境界を抹消しつつ、クリプト美学的なるものの分析を通じて、亡霊たちのさざめく〈エクリチュールの時間〉を往還する試み。三つの講演論文「詩、動物性、デリダ」「ジョウゼフ・コンラッドを読む――海岸からのエピソード」「ジャック・デリダと小説の未来」に、貴重なオリジナル・インタヴュー「海岸から読むこと――文学、哲学、新しいメディア」を併録。【叢書・エクリチュールの冒険、第7回配本】
本書の造本について:カバーにはフリードリヒの名画「海辺の修道士」をあしらい、書名はメタリック・ブルーの箔押しを施しました。本文はクリーム色の紙に紺色のインクで刷り、ルリ色の見返しとあさぎ色の表紙でくるみました。