グローバリゼーションと排外主義は、なぜ共存しうるのか?
時間を変化の次元として、そして空間を静的な次元として取り扱う西洋的な思考の伝統に異を唱え、ベルクソンや構造主義、ドゥルーズやデリダなどの時間/空間理解を批判的に検討するなかで、多様な歴史の軌跡の相互作用から構成され続けるものとして空間を理論化。そのことを通じて、新自由主義的グローバリゼーションの現在を、場所をめぐる政治(先住民たちによる土地への権利主張、領土的なものをめぐる攻撃的排他主義、等々)を徹底的に考察する、新たなる地理学。
原書:For Space, London: Sage, 2005.