シリーズ・古典転生

カール・ヤスパースと実存哲学
ミケル・デュフレンヌ/ポール・リクール

¥7,000 (税別)

佐藤真理人/大沢啓徳/岡田聡[訳]

フランスが誇る最大最深のヤスパース論(1947年)。
ヤスパースによる序文付き。

  • 刊行年月: 2013.9
  • A5判上製688頁
  • 本体価格7,000円
  • 22cm
  • ISBN978-4-86503-009-9

フランスにおける最大最深のヤスパース研究書(1947年)。ハイデッガーともサルトルとも異なるその実存哲学の全貌を、若きリクールとデュフレンヌが渾身の力を込めて描き出す。ヤスパースの序文付き。付録として、マルセル「カール・ヤスパースにおける根本状況と限界状況」(1933年)と、リクール「カール・ヤスパースにおける哲学と宗教」(1957年)の二論文を収録。【シリーズ「古典転生」第8回配本、本巻8】

原書:Karl Japsers et la philosophie de l’existence, Seuil, 1947.

目次

ヤスパースの序文
前書き
一般的序論
第一章 実存哲学の課題
第二章 根本操作――超越
第一部 哲学的世界定位
第一章 世界は一つの全体ではないということ
第二章 世界定位の諸限界
第三章 科学の意味
第二部 実存開明
第一章 実存と、実存を開明する方法
第二章 自由
第三章 交わり
第四章 世界内の実存――限界状況と「歴史性」
第五章 真理論
第六章 倫理学の大要
第三部 超越者と形而上学
第一章 形而上学の課題
第二章 超越者と範疇
第三章 超越者に直面する実存の態度
第四章 暗号解読
第四部 批判的考察――実存哲学の可能性
第一章 方法上の問題――例外者と類似者
第二章 理説上の諸問題――真理と存在
第三章 理説上の諸問題(承前)――分裂状態と宥和
補遺 『責罪論』について

付録論文1:カール・ヤスパースにおける哲学と宗教(ポール・リクール著/岡田聡訳)
付録論文2:カール・ヤスパースにおける根本状況と限界状況(ガブリエル・マルセル著/大沢啓徳訳)
訳者あとがき
人名索引

紹介記事

  • 森一郎氏書評(「週刊読書人」2014年1月17日号「実存哲学のルネサンスのために――二十世紀の古典が甦る」)
  • 中山剛史氏書評(「図書新聞」2014年1月18日号「若き日のデュフレンヌとリクールが新たな思想的可能性の地平を拓く」)

ミケル・デュフレンヌ(Mikel Dufrenne)
1910-1995。フランスの哲学者(美学)。訳書に『言語と哲学』(長谷川宏訳、せりか書房、1968年)、『人間の復権をもとめて――構造主義批判』(山縣煕訳、法政大学出版局、1983年)、『眼と耳――見えるものと聞こえるものの現象学』(棧優訳、みすず書房、1995年)などがある。
ポール・リクール(Paul Ricoeur)
1913-2005。フランスの哲学者(解釈学的現象学)。近年の訳書に『ポール・リクール聖書論集(別巻)死まで生き生きと――死と復活についての省察と断章』(久米博訳、新教出版社、2010年)、『イデオロギーとユートピア――社会的想像力をめぐる講義』(ジョージ・H・テイラー編、川崎惣一訳、新曜社、2011年)、『公正の探求(2)道徳から応用倫理へ』(久米博+越門勝彦訳、法政大学出版局、2013年)などがある。

訳者:
佐藤真理人(さとう・まりと)
1948年生まれ。早稲田大学文学部教授。日本ヤスパース協会理事。近年の監訳書にベルンハルト・ヴァルデンフェルス『フランスの現象学』(法政大学出版局、2009年)がある。

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