ドゥルーズと『シネマ』の問題
大山載吉

¥3,600 (税別)

  • 刊行年月:2026年11月
  • 46判320頁
  • 本体価格3,600円
  • ISBN:978-4-86503-233-8 C0010
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ドゥルーズ『シネマ』(運動イメージ/時間イメージ)を量子力学と遭遇させて、〈人間〉を超えて実在する不共可能性=多世界論としての〈世界〉に迫る。ドゥルーズとボーム、エヴェレットⅢ世、ロブ=グリエらを共振させ、映画研究、ドゥルーズ哲学にとっての基本書と重要書を論じてきたこれまでの数多くの研究とは一線を画して、その核心を過激かつ大胆に開示する。

目次

まえがき
[初出一覧]
[文献一覧と略号]
Ⅰ
1 「哲学とは何か」という問い
2 なぜ「映画」なのか
3 なぜ「量子力学」なのか――ある物理学者の思い出
4 ボームの「哲学」
5 レオモード(rheomode)という言語様式
6 レンズからホログラムへ
7 展開秩序と内包秩序
Ⅱ
映画哲学序論――いかなる意味でジル・ドゥルーズ『シネマ』は哲学の書物であるのか
はじめに
1 ベルクソンのイメージ概念と映画カメラの本性
2 モンタージュの分類
3 何らかの空間から時間イメージへ
おわりに
ドゥルーズ『シネマ』における結晶的体制と非時系列的な時間について
はじめに
1 結晶的体制――第一の特徴と第二の特徴
2 結晶的体制――第三の特徴と第四の特徴
3 真理と偽なるものの力能
4 四つの時間の在り方と非時系列的な時間
5 可能性という様相
おわりに
ドゥルーズ『シネマ』における「脱現働化された現在の諸々の頂点の同時性」とは何か
はじめに
1 「脱現働化された現在の諸々の頂点の同時性」の四つの特徴
2 「脱現働化」について
3 量子力学における「実在」の捉え方
4 コペンハーゲン解釈について
5 多世界論について(ヒュー・エヴェレットⅢ世の思考のイメージ)
6 「脱現働化された現在」と「頂点」について
おわりに
真偽と無縁の時間――ドゥルーズ『シネマ』における『去年マリエンバートで』
1  結晶的体制における「脱現働化された現在の諸々の頂点の同時性」の特殊性
2 『去年マリエンバートで』について
3 『去年マリエンバートで』の時系列作成の不可能性
「哲学としての映画」と「映画哲学」――映画カメラの力能と『去年マリエンバートで』
はじめに
1 哲学と映画の三つの関係
2 「独我論」としての『去年マリエンバートで』
3 映画カメラの非人称性と『シネマ』における『去年マリエンバートで』
4 超越論的主観と非人称的領野
ドゥルーズ『シネマ』における量子的空間の方へ
1 波と波飛沫
2 ド・ブロイとベルクソン
3 シュレーディンガーとベルクソン
4 多世界論と量子的空間――マンキーウィッツとジャック・リヴェット
結論に代えて――映–義論に向けて
あとがき

大山載吉(おおやま・のりよし)
1975年生。立教大学現代心理学部教授。単独著に『ドゥルーズ 抽象機械――〈非〉性の哲学』(河出書房新社、2016年)、共著に『ドゥルーズ革命』(月曜社、2025年)、『ドゥルーズ 千の文学』(せりか書房、2011年)、『ドゥルーズ/ガタリの現在』(平凡社、2008年)、『ドゥルーズ――生成変化のサブマリン』(白水社、2005年)、 訳書にアンドリュー・カルプ『ダーク・ドゥルーズ』(河出書房新社、2016年)、ピエール・モンテベロ『ドゥルーズ 思考のパッション』(共訳、河出書房新社、2018年)がある。

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