シリーズ・古典転生

伝説・神話研究
フェルディナン・ド・ソシュール

¥3,400 (税別)

金澤忠信[訳]

研究草稿と書簡が示す新たな横顔

  • 刊行年月:2017.05
  • A5判上製248頁
  • 本体価格3,400円
  • 21.8 x 15.7 x 2 cm
  • ISBN978-4-86503-043-3

北欧伝説の変遷やルクレーティウスの詩を分析する神話学者としてのソシュール。草稿群に加えて、大学生時代のドイツ留学期の書簡や、さらに遡る17歳の折にイラストを添えて描いた空想冒険譚を初訳する。言語学者と並走する「もう一人のソシュール」が明らかになる。シリーズ・古典転生第15回配本本巻13。

原書: Cahier Saussure, L’Herne, 2003.

目次

北欧の伝説と説話――ジークフリートからトリスタンまで
身体の始原空〔カオス〕、語の場〔コーラ〕――愛の幻惑をめぐるルクレーティウスの11詩行
ライプツィヒからの手紙(1876‒1880年)
ポリティキュスの冒険

紹介記事

  • 江川純一氏短評(「図書新聞」2017年12月23日号「17年下半期読書アンケート」)
  • 千野帽子氏書評(「図書新聞」2017年12月02日号「伝承に象徴の意図は存在しない——ストーリーの大筋から逸脱した無意味そうな細部に〈歴史的事実〉の痕跡を見ようとする」)
  • 互盛男氏書評(「週刊読書人」2017年8月18日号「ソシュールとは何者だったのか?:私たち自身に突きつけられた問題――「歴史と伝説」」)

フェルディナン・ド・ソシュール(Ferdinand de Saussure)
1857-1913。スイスの言語学者。近代言語学の父と呼ばれる。生前は印欧歴史比較言語学の大家として知られる。死後出版の『一般言語学講義』(1916年)が20世紀後半の記号論および構造主義の理論的基盤となり、言語学だけでなく隣接諸科学にも多大な影響を与えた。

訳者:
金澤忠信(かなざわ・ただのぶ)
1970年生まれ。香川大学准教授。著書に『ソシュールの政治的言説』(月曜社、2017年)、訳書にジャン・スタロバンスキー『ソシュールのアナグラム』(水声社、2006年)などがある。

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