ポロックの作品に一貫して描かれている形象を抉出するとともに、代表作のオールオーヴァー絵画を装飾と評することがなぜ忌避されてきたのかを綿密に分析する。形象と装飾という二つの観点から新たに捉え直す、ポロック作品の全体像。【シリーズ・古典転生:第19回配本、本巻18】
シリーズ・古典転生
ジャクソン・ポロック研究 その作品における形象と装飾性
筧菜奈子
¥4,000 (税別)
無意識から描かれた作品群の変遷を透視する
- 刊行年月: 2019.03
- A5判上製184頁
- 本体価格4,000円
- 21.6 x 15.1 x 1.4 cm
- ISBN978-4-86503-072-3
目次
第一部 ジャクソン・ポロックの作品における形象
第一章 オールオーヴァー絵画の制作過程
第二章 無意識をめぐる一九三四年から一九四六年のイメージの変遷
第三章 ブラック・ペインティングと書芸術
第二部 ジャクソン・ポロックの作品と装飾
第一章 ポロックの絵画における装飾模様的な性質
第二章 装飾としてのポロックの作品の受容
結論
紹介記事
- 大島徹也氏書評(「図書新聞」2019年6月29日号「ポロック芸術の再解釈を果敢に試みる」)
- 中島水緒氏短評(「美術手帖」2019年6月号、「BOOK」欄)
筧菜奈子(かけい・ななこ)
1986年生まれ。東京藝術大学美術学部芸術学科卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。著書に『めくるめく現代アート――イラストで楽しむ世界の作家とキーワード』(フィルムアート社、2016年)、共訳書にティム・インゴルド『ライフ・オブ・ラインズ――線の生態人類学』(フィルムアート社、2018年)がある。現在、日本学術振興会特別研究員。岡山大学、京都精華大学などで非常勤講師をつとめる。