孤独な窃視者の夢想 日本近代文学のぞきからくり
谷川渥

¥2,600 (税別)

覗き見る想像力

  • 刊行年月:2021.9
  • 46判並製272頁
  • 本体価格2,600円
  • 18.8 x 12.5 x 2.5 cm
  • ISBN:978-4-86503-120-1
カテゴリー: , タグ: , ,

覗き見る想像力ーー西洋美術の視覚的イメージに触発された日本近代文学の巨匠たちの作品から、〈見ること〉の諸相を、分析する。夏目漱石、高村光太郎、村山槐多、森鷗外、芥川龍之介、谷崎潤一郎、佐藤春夫、萩原朔太郎、江戸川乱歩、夢野久作、川端康成、横光利一などの作品から、文学を美学から照射する試み。

目次

まえがき
【Ⅰ】レオナルド・ダ・ヴィンチと日本近代文学(1:夏目漱石、2:高村光太郎、3:村山槐多)/森鴎外の『花子』
【Ⅱ】日本近代文学とデカダンス/「表現」をめぐる断章
【Ⅲ】孤独な窃視者の夢想――江戸川乱歩と萩原朔太郎/夢野久作のエロ・グロ・ナンセンス/谷崎潤一郎――女の図像学/映画『狂った一頁』と新感覚派――覚書
あとがき

紹介記事

  • 林浩平氏書評「心憎いまでの目配り――日本の近代文学の精髄には、どこか猟奇的で倒錯的、犯罪的な要素が生きている」(「図書新聞」2021年11月20日号)
  • 福田宏樹氏書評「妖しき近代文学、美学者が凝視」(「朝日新聞」2021年11月6日付)
  • 志賀信夫氏書評「美学と文学と変態と――陰からちらりと覗き見する異端的文学」(「週刊読書人」2021年11月5日号)

谷川渥(たにがわ・あつし)
1948年生。美学者。著書に『鏡と皮膚――芸術のミュトロギア』(ちくま学芸文庫、2001年)、『シュルレアリスムのアメリカ』(みすず書房、2009年)、『肉体の迷宮』(ちくま学芸文庫、2013年)、『文豪たちの西洋美術――夏目漱石から松本清張まで』(河出書房新社、2020年)ほか多数。

上部へスクロール
Copy link