シリーズ・古典転生

関係主義的現象学への道
エンツォ・パーチ

¥3,200 (税別)

上村忠男[編訳]

エーコ、ネグリ、アガンベンらに先行するイタリア現代思想の源流であるパーチの哲学の根幹を示す。

  • 刊行年月: 2011.9
  • A5判上製208頁
  • 本体価格3,200円
  • 22cm
  • ISBN978-4-901477-87-1

現象学、マルクス主義、実存哲学——これらはパーチにおいて関係主義という展望のもとに合流する。20世紀イタリア思想における、時間・歴史・実存・労働をめぐる知られざる哲学の水脈を明らかにする一書。
シリーズ「古典転生」第4回配本(本巻第3巻)

目次

第1章 関係主義的展望
第2章 関係主義の歴史主義的基礎
第3章 実存の消費と関係
第4章 経験の関係論的構造
第5章 時間・実存・関係
第6章 マルクスとフッサールにおける人間の意義

編訳者あとがき

紹介記事

  • 谷徹氏書評(「図書新聞」2012年2月11日号「「実体」の批判と一体的であるパーチの「関係主義」」)
  • 山田忠彰氏書評(「週刊読書人」2011年11月11日号「哲学脳を活性化させる刺激剤 独自の思想的地平を切り拓く」)

エンツォ・パーチ(Enzo Paci)
1911-1976。イタリアの哲学者。著書の日本語訳に以下がある。1963年『諸科学の機能と人間の意義』(抄訳、上村忠男監訳、村上弥生・谷徹・木前利秋訳、法政大学出版局、1991 年)。

訳者:
上村忠男(うえむら・ただお)
1941年生まれ。思想史家。著書に以下がある。 『ヴィーコの懐疑』(みすず書房、1988年) 『歴史家と母たち』(未來社、1994年) 『ヘテロトピアの思考』(未來社、1996年) 『バロック人ヴィーコ』(みすず書房1998 年) 『歴史的理性の批判のために』(岩波書店、2002年) 『超越と横断』(未來社、2002年) 『グラムシ 獄舎の思想』(青土社、2005年) 『韓国の若い友への手紙』(岩波書店、2006年) 『無調のアンサンブル』(未來社、2007年) 『現代イタリアの思想をよむ』(平凡社ライブラリー、2009年) 『ヴィーコ』(中公新書、2009年) 『知の棘』(岩波書店、2010年) 『カルロ・レーヴィ『キリストはエボリで止まってしまった』を読む』(平凡社ライブラリー、2010年)。

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