子規的病牀批評序説
渡部直己

¥2,700 (税別)

  • 刊行年月:2022年3月
  • 46判並製336頁
  • 縦188mm×横125mm
  • 本体価格2,700円
  • ISBN:978-4-86503-133-1
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現代文学論を牽引してきた批評家が放つ新たなる批評への宣言。志賀直哉論など文学史を反転させる書き下ろし批評、フローベール書簡に寄せた断章群、そして最も畏敬する三人の文学者にささげた論考三篇の三部構成によって、一貫して正岡子規的な「フォルマリズム」を基底にした冷徹なる「物」からの眼差しを批評として実践してきた著者の核心と未来を凝縮した類稀なる書!★蓮實重彦・柄谷行人推薦★

「文学批評の可能性について、渡部直己ほど真剣に考え続けた者がいるだろうか。その業績は批評の歴史における貴重な指標となるだろう」(柄谷行人)。
「明治維新を文章体験として相対化すること。『日本小説批評の起源』(河出書房新社、2020年)以降の渡部直己の仕事は、その政治的な一点において他を圧倒している。その視点をさらに深く推し進めているこの最新作は、批評的な実践がかつてなく弱まっている二十一世紀の日本にとっては過ぎた収穫にほかならぬ」(蓮實重彥)。

目次

『一年有半』と『病牀六尺』:まえがきに代えて/Ⅰ:季節外れの里帰り【動くものと細かなもの:タトゥー選手と伊藤若冲/季節外れの里帰り:ロシア・フォルマリズムをめぐる二、三の事柄(および註)/遠ざかりの現前:宮川淳と中上健次/「秋幸」という名/批評的アキレス腱:坂口安吾について/「勧善懲悪」と「物のあはれ」:西田耕三の新著に寄せて/「写実」のしるし:志賀直哉の書法について】/Ⅱ:フローべールの教え/Ⅲ:批評三論【《現実》という名の回路:子規・漱石・柄谷行人/リアリズム批判序説:正岡子規における〔名詞=明視〕の構造/人はいかにしてテクストになるのか?:蓮實重彥『「ボヴァリー夫人」論』の一側面】/あとがき

渡部直己(わたなべ・なおみ)
1952年生まれ。『日本小説技術史』(新潮社、2012)、『日本批評大全』『日本近代小説の起源』(共に河出書房新社、2017/2020)などによって近代批評の起源と生成、小説の技術を論じる。『谷崎潤一郎 擬態の誘惑』(新潮社、1992)、『中上健次 愛しさについて』(河出書房新社、1996)などの作家論、『日本近代文学と〈差別〉』(太田出版、1994)、『不敬文学論序説』(ちくま学芸文庫、2006)における差別、天皇制論でも著名。

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