哲学書房 出版目録
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哲学書房について出版目録 哲学魂の本性

『笑いと哲学の微妙な関係
  ――25のコメディーと古典朗読つき哲学饗宴
[魂の本性3]

山内志朗 著

 笑いとは、その内に目的を内在させたエネルゲイアである。いうまでもなく、哲学もまた。それゆえにこそ、人は笑いの哲学をもとめて餓えた。25のコメディー(あのコメデア デラルテ?)に、その原典が付いた、微笑・含笑・大爆笑の饗宴(つまみ食いの宴)。本書こそ、ついに成った「笑いの哲学」だ。おのずから心が養われる、哲学をたしなむ本。

定価2,520円(本体2,400円+税5%)
四六版・上製
ISBN4-88679-152-2-C0010
 

笑いは
魂の養分。

笑いの種子が
芽吹いて、
その根は
生きること、為すことの
大地をつかむ。

気がつくと、
著者にいざなわれて
未知の原典を読み始めている。
空気を吸うように
哲学が
始まる。

目次
  前書き
1・
「〜とは何か」とは何か?
2・
「あれかこれか」悩みのラーメン
3・
我パチンコする、故に我あり
4・
人間は考える葦にあらず!
5・
小石の思い出
6・
心は、言葉に合わせて自らを装う
7・
立ち止まれ。そして見方を変えよ。喝!
8・
形はないのに、作品はある?
9・
ハシゴをはずされたら怖い!
10・
え?人間は二百年前に造られた!
11・
天使に憧れちゃイケマセン!
12・
世界には頭でなくて体で挑め
13・
欲望は鏡に映せ
14・
変人にあらざれば個人にあらず
15・
快楽主義者はつらいよ?
16・
初詣は自分自身を拝め
17・
暑さ寒さも理性次第?
18・
人生はそのつど実現している
19・
学問を勉強しても身に着かない?
20・
春は花が梅や桜する?
21・
桜は美しくありたいわけではない
22・
昔も今も人の悩みは変わらない
23・
完成された習慣は見えにくい
24・
新緑を見て癒されるな
25・
つまみ食いの極意を伝授しよう
後書き
著者について
山内志朗

1957年山形県に生まれる。88年東京大学大学院博士課程(哲学)修了。新潟大学助手、助教授をへて、現在は新潟大学教授。ライプニッツなど近世哲学から、その源たる中世、古代哲学に関心を広げ、未紹介のアラビア文献を渉猟して中世哲学研究を驚くべく深める。ひるがえって、ドゥルーズなど現代哲学による中世受容に鋭い眼差しを投げる。『普遍論争』(哲学書房)『天使の記号学』(岩波書店)『ぎりぎり合格への論文マニュアル』(平凡社)『ライプニッツ』(NHK出版)などのほか、共著、訳書も多い。

著者のことば

こういう本を出すことになり、(笑えない)お笑い芸人に分類されないように祈るだけである。(「後書き」より)

編集者より

碩学ということばはこの人のためにある、そんな山内教授のしられざる一面、天性のヒューモアには、志ん生と文楽を加えて2で割ったような味があります。こころゆくまで堪能してください。

編集者より

山内教授は、お酒が好き、テレビが好き、ついでにラーメンも好きな哲学者。そう聞くだけで「へー」と驚く。そもそもそれがテツガクに対する偏見というものかもしれない。[「週刊ポスト」05.10.13]

ご当人たちはあまりユーモアのセンスに恵まれていたとは思えない哲学者とも、笑いながら対話してみせる。ときどきその芸が滑って… 。さらりと書き流しているように見えて、じつは奥が深い。(「東京新聞」「中日新聞」05.10.16)

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