郡司ペギオー幸夫 著
私は わたしで 生きている 脳という現象論的計算は 世界内に開かれて
粘着計算機は、 脳のモデルとして、 計算を始めた!
はじめに ---- 007 I 現象論的意識……27 1 意識に対する脳科学のジレンマ 28 2 クオリア 31 3 「見ていない」という記憶 39 4 時間認知におけるタイプとトークン 48 5 現象論的意識から現象論的計算へ 63 II 現象論時針算・原生計算……79 1 学習過程=現象論的計算過程 80 2 大域的意味論としての概念束 89 3 局所的意味論・赤ん坊の視点 100 4 現象論的計算の力 117 III 原生実験……153 1 実験=体験に向けて 154 2 左右反転視野下での記憶実験 167 3 トークン的記憶の出現と自閉症 183 4 探求目的の二重性 212 IV 結論:潜在性と意織……233 「全体」に対する第三の態度 236 生成=〈認識=行為〉 241 現在と計算 244 来と原生実験 251 原生理論:「生きている」生物型計算機 253 意識科学の必然性 258 意識とは何か 270 付録 1束 2(完全)概念束・不完全概念束 3〈外延、擬内包〉対の計算……259 あとがき……319
1959年に生まれる。東北大学理学部を卒業して、同大学院理学研究科博士課程修了。87年神戸大学助手となる。助教授を経て99年神戸大学理学部惑星科および自然科学研究科情報メディア科学教授。専攻は理論生命科学。本書に続いて『原生計算ーー認識論的観測から存在論的観測へ』(東京大学出版会)が刊行予定。
この厚さで1900円というのは値ごろ感があっていいです。売れるといいのですが。中身はなかなかだと思うんですけど。
「生命理論I、II」はもともと一冊の書物として書き下ろされたものです。二分冊になったのは出版社の都合です。(これだけのヴォリュームの書物は上製本にせざるを得ず、定価は7000円を下らない。するとごく限られた専門家以外買ってもらえないだろう、と思ったのでした)。II巻目は、科学のbreak-htrough を期待する人々から、びっくりするほどの反響を呼びました。あわてて、第II巻を刊行した次第です。
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