燈火節(とうかせつ) 片山廣子/松村みね子 随筆+小説集
片山廣子/松村みね子

品切

品切重版未定→2007年12月『新編 燈火節』発売

芥川龍之介が惹かれ、
堀辰雄が慕った—-
『燈火節』全編をはじめ、初期から晩年までの随筆・小説、初の集成

  • 刊行年月: 2004.11
  • 四六判 並製筒箱入 816頁
  • 本体価格5800円
  • 19cm
  • ISBN:4-901477-13-7

芥川龍之介が惹かれ、堀辰雄が慕った—-
歌人、アイルランド文学の徒、随筆家として、ふたつの名のあいだを翔け、日本とアイルランド、生活と想像世界を自在に越境した作家、初の集成。
長く入手困難だった『燈火節』全編をはじめ、初期から晩年までの随筆・小説を網羅。

小社既刊
『野に住みて』 片山廣子/松村みね子 短歌集+資料編

目次

■燈火節:或る国のこよみ /季節の変るごとに/燈火節/三本の棗/浜田山の話/ばらの花五つ/仔猫の「トラ」/豚肉 桃 りんご/東北の家/古い伝説/大へび小へび/あけび/池を掘る/子供の言葉/コーヒー五千円/よめいり荷物/アラン島/ミケル祭の聖者/蝙蝠の歴史/地山謙/身についたもの/徒歩/二人の女歌人/「子猫ノハナシ」/トイレット/ともしい日の記念/まどはしの四月/過去となつたアイルランド文学/花屋の窓/燃える電車/四つの市/「王の玄関」イエーツ戯曲/お嬢さん/掏摸と泥棒たち/L氏殺人事件/茄子畑/林檎のうた/その他もろもろ/鷹の井戸/イエスとペテロ/たんざくの客/入浴/買食ひ/赤とピンクの世界/乾あんず /菊池さんのおもひで/軽井沢の夏と秋/北極星/あとがき
■随筆:かなしみの後に/御殿場より/家庭と芸術との調和/小さい芸術/むかしの人/ピアスの詩と戯曲/迷信の遊戯/鳥の愛/戯曲家グレゴリイ夫人/川田順氏の印象/銀座で/黒猫/「西片町より」のはじめに/五月と六月/芥川さんの回想(わたくしのルカ伝)/うちのお稲荷さん/歳末/アンドロクルスと運命の人/新年/うまれた家/学校を卒業した時分/ロオラと南天/ミス・マンローのこと/アイルランド民謡雑感/軽井沢と砧と/告別式/旅びとの心/いちごの花、松山の話など
■小説:草団子/奥さんの日記/いちじく/赤い花/偶像破壊の日/櫛/客室に座して/最初のペイジ
■童話 :四人の坊さん/ペイちやんの話/魔女の林檎
■初期文集[明治期] :昔物がたり/新年望嶽/歌会に人を誘ふ消息/豊太閤/築地の居留地にゆきて/閑居時鳥をきく/船/漂流人/樹蔭読書/古寺/筆/長き一日/月の夜/二つのみち/むしぼし/我たのしび/冬の夜がたり/七人の友/神の家/一日の家とじ/雪の日/故郷/第一竹柏会の記/研究会/厨のすさび/女学士/遠き国なる友のもとに/御墓まうで/小ぎれ箱/かへり道/まどの内/そなれ松に/あづま/わか葉の頃/つちけふり/秋の日/折々草/霜月日記/照子の君をいたみまゐらせて/十一年/風の日

■解題(初出情報など)
■略年譜
■解説「ひるがえる二色—-廣子とみね子」鶴岡真弓

※本文:新漢字・旧仮名遣い

紹介記事

  • 無記名氏紹介記事(「東京新聞」2004年12月5日付朝刊)
  • 高原英理氏短評(「読売新聞」2005年1月19日付夕刊「本よみうり堂 トレンド館」欄「評判記 本来の読書に誘う文人の仕事」)
  • 東雅夫氏書評(「小説推理」2005年3月号「今月のこの一冊 幻想と怪奇」)
  • 大竹昭子氏短評(「みすず」2005年1・2月合併号「二〇〇四年読書アンケート」)
  • 大竹昭子氏書評(「文學界」2005年3月号「味読・愛読 文學界図書室」)
  • 無記名氏書評 (「図書新聞 」2005年2月19日号 「これは奇跡の書である」 )
  • 坪内祐三氏書評(「週刊ポスト」2005年2月25日号「ブックワンダーランド この人に訊け!」 )
  • 無記名氏紹介記事(「彷書月刊」2005年3月号「ホンの情報〈今月の単行本〉」)
  • 貞奴氏書評(「ハイファッション」2005年4月号「BOOK:Talking and Thinking」)
  • 梨木香歩氏短評(「読売新聞」2005年5月22日号「本よみうり堂」欄「愛書日記 随筆家からの絵はがき」)
  • 湯川豊氏書評(「毎日新聞」2005年6月26日付読書欄 )
  • 東雅夫氏短評(「ダ・ヴィンチ」2006年1月号「今年の三冊」)
  • 柿沼瑛子氏短評(「本の雑誌」2006年1月号「2005年度ベスト10」特集「私の3冊」)
  • 森まゆみ氏記事(「婦人公論」2006年4月7日号「『婦人公論』にみる昭和文芸史」第六回)

片山廣子/松村みね子(かたやま・ひろこ/まつむら・みねこ)(1878.2.10~1957.3.19)
明治11年東京麻布に生まれる。東洋英和女学校卒。18歳より佐佐木信綱に師事。大正5年頃より鈴木大拙夫人ビアトリスのすすめでアイルランド文学に親しみ、松村みね子の筆名でシング、ショウなどを翻訳。森鴎外、上田敏、坪内逍遥、菊池寛らに高く評価される。室生犀星、芥川龍之介、堀辰雄らと親交があり、堀の小説『聖家族』『楡の家』のモデルとされる。歌集に『翡翠』(大正5年)『野に住みて』(昭和29年)、随筆集に『燈火節』(昭和28年)がある。

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