20世紀末に発見された新たな文書群を駆使し、ボーア戦争、アルメニア人虐殺、ドレフュス事件に際してのソシュールの知られざる政治的立場を読み解く。19世紀末の歴史的事件に向き合う一人のスイス人、一人の知識人としての姿を浮き彫りにする、かつてない労作。ソシュール研究の新局面。シリーズ・古典転生第14回配本第14巻。
紹介記事
松澤和宏氏書評(「図書新聞」2017年12月16日付「政治的言説・ポピュリズム・難民問題――思想と現実政治の情況を読み解く三冊」欄)
互盛男氏書評(「週刊読書人」2017年8月18日号「ソシュールとは何者だったのか?:私たち自身に突きつけられた問題――「歴史と伝説」」)
加賀野井秀一氏書評(「ふらんす」2017年9月号「〈一般言語学〉から遠く離れて」)
目次
まえがき
序章 差し挟まれたテクスト
第I章 イギリス批判
第II章 アルメニア人虐殺事件
第III章 ドレフュス事件
終章 ヴュフラン城にて
注
参考文献
あとがき
著者:
金澤忠信(かなざわ・ただのぶ)
1970年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程修了。現在、香川大学准教授。訳書に、ジャン・スタロバンスキー『ソシュールのアナグラム』(水声社、2006年)、フェルディナン・ド・ソシュール『伝説・神話研究』(月曜社、2017年)などがある。
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