月曜社 Getsuyosha Limited 書籍出版 人文社会・芸術書
HOME 近刊 既刊 PLACE M ご購入案内 ウラゲツ☆ブログ English


韓国ポップのアルケオロジー 1960-70年代
申鉉準(シン・ヒョンジュン)ほか著
平田由紀江=訳

ジャンル :音楽、社会
刊行年月: 2016.02
46判上製760頁
本体価格5,500円
ISBN:978-4-86503-029-7

書影を拡大


韓国ポピュラー音楽の西洋化とその内面化の過程を詳細に描きだし、それを経験したミュージシャンたちとの対話を重ねた、アメリカ、イギリス、日本からの大衆音楽の受容と文化政治的影響をアジア的視座で論じるための出発点となる画期的研究。

目次
日本語版の読者へ

第一部 韓国ポップの誕生と革命
一九六三年まで
第一章 米八軍舞台と「洋楽」の流入 
 あの頃、ジャズがあった
 米軍進駐と洋楽の流入
 米八軍ショーの誕生と整備
 フロア・ショー、パッケージ・ショー、ハウス・バンド
 米八軍舞台の功罪とその余波
 ▼インタヴュー
  金大煥 打楽器ソリストのヴォーカル・グループ・ドラマー時代
第二章 一般舞台と歌謡の西洋化 
 「ジャズ曲」と「歌謡曲」
 韓国ポップ初の「作家」、孫夕友
 放送舞台と放送歌謡
 ジャズ調とポンチャック調
 ▼インタヴュー
  金仁培  トランペット演奏、放送局楽団、作編曲の「マスター」
  李東基  ジャズ・コンボの調律師
第三章 ツウィストの時代とコンボ・バンド
 ツウィスト熱風と「韓国のエルヴィス・プレスリー」
 ギター・ブギからギター・ツウィストへ?
 コンボ・バンドとアンプ・ギタリスト
 音楽学院とギター学院
 ▼インタヴュー
  金熙甲  大物作曲家の名ギタリスト時代
  李仁成  エレキ・ギター・ソロ演奏の教本
一九六四年―一九六七年 
第四章 ヴォーカル・グループとヴォーカル・コンボ
 ヴォーカル・グループ、和気あいあいとした姉妹と兄弟たち
 コンボ・バンドからヴォーカル・コンボへ
 音楽鑑賞室、ポップ音楽の伝播と受容
 ▼インタヴュー
  申重鉉  ヒット曲メーカー、韓国ロックの巨匠
  尹恒起  韓国グループ・サウンズの「鍵(Key)」
第五章「四人の男たち」の時代と生音楽(センウマク)サロン
 四人の男たち
 ヴォーカル・グループ、劇場ショーに進出する
 ヴォーカル・グループと・チンピラ(ヤンアチ)クラブ
 生音楽(センウマク)サロン、そして「サロン街」の形成
 ヴォーカル・グループのレコードはあるのか
 ▼インタヴュー
  金善と李進  パボスを率いた旧友
  沈亨燮  ある奏者の亡命
第六章 ポップ革命のきざし
 一九六七年、愛の夏?
  新鋭歌手と新鋭作曲家の登場
 韓国のレコード産業界
 一九六八年、ポップ革命
 ▼インタヴュー
  徐丙厚  ポップ・コラムニストの原型、グループ・サウンズの陰の支援者
  黄圭鉉  魅惑のハイボイス
一九六八年―一九七〇年
第七章 ソウル歌謡、そして一九六〇年代末のポップ革命
 一九六〇年代末を華麗に彩ったパール・シスターズ
 申重鉉師団あるいは徐丙厚師団
 キング・レコード、あるいはキング・プロダクション
 ソウル・サイケデリック歌謡、その光と影
 申重鉉の「ホンモノ」ソウル・サイケデリック・サウンド
 ▼インタヴュー
  蘇潤錫  レスラー出身の〝黄牛歌手〟兼マネージャー
  李泰賢  申重鉉師団の座長、エレクトリック・ベーシストの先駆者
第八章 グループ・サウンズのサイケデリック狂乱
 グループ・サウンズ、ソウル市民会館を占領する!
 キー・ボーイズ対ヒー・ファイヴ、ヒー・シックス
 オービーズ・キャビンと趙鏞浩師団
 ▼インタヴュー
  金洪鐸  ロック・ギタリストの先駆者
  李相晩  黒いサングラスのカリスマ―ビーズのヴォーカル
第九章 明洞サロン街の全盛時代
 サロン街の後援者たち
 パク・ヨンゴル師団、基地村ソウルと基地村サイケ
 ソウル・サイケデリックのレコード
 サイケ・サウンドというカルチャー・ショック
 ▼インタヴュー
  金明吉、崔成根、洪弼柱  「ソウルの悪魔たち」の後日談
  キム・テイル  「ラスト・チャンス」の失われた機会
第一〇章 フォーク・ソング、イージー・リスニングからシンガー・ソングライターまで
 韓国ポップ、ソウル・サイケとフォーク・ソングに分かれる?
 セ・シ・ボン・グループあるいは武橋洞派のロマンの時代
 グランド・レコードあるいはファン・ウル師団の格調の時代
 一九六〇年代の終焉、一九七〇年代のはじまり
 ▼インタヴュー
  韓大洙  遠い遠い道を歩いてきた旅人の回顧談

第二部 韓国フォークとロック、その絶頂と分化
一九七一年―一九七三年
第一一章 フォーク、自作自演の自意識と社会批判のメッセージ
 三選改憲、一〇月維新、緊急措置
 CBS(キリスト教中央放送局)、そして自作自演の自意識
 鄭成朝、そしてフォークとロックの偶然の出会い
 フォーク、アンダーグラウンド?
 ▼インタヴュー
  鄭成朝  ジャズの〝メッセンジャー〟、フォーク・ロックの産婆役
  金光姫  モダン・フォーク・ソングライターのはじまり
第一二章 ソウル・サイケがフォークと融合し韓国的ポップに
 ソウル・シンガー、フォーク・シンガーの背後の申重鉉とあの男たち(The Men)
 ソウルとフォーク、混成あるいは混乱
 キム・トリオ、そして趙容弼と崔利撤の歌謡界デヴュー
 グループ・サウンズのヒット曲
 ▼インタヴュー
  趙容弼  歌王になる前の秘史を語る
  朴光秀  傑出したR&Bとソウルのヴォーカリスト、一本道の四〇年
第一三章 ゴーゴー・クラブ、ある夜の革命あるいは一夜の夢
 一九七一年、長髪を切って最後の祭りを開く!
 すべてはニルヴァーナNirvanaからはじまった!
 ゴーゴー・クラブのサブカルチャー?
 グループ・サウンズ、地下で自己増殖する
 「歌謡浄化運動」と「退廃風潮取締り」
 ▼インタヴュー
  パク・ミョンギル  青い龍との長いチャット
  金碩奎  ギター神童の後日談
一九七三年―一九七五年
第一四章 フォーク・ソングとグループ・サウンズが出会い、そして別れる
 一九七三、一九七四年、フォークのビッグ・バン!
 メジャー・レコード会社で制作された「フォーク歌謡」
 アップルと李鍾煥、金熙甲との出会い
 アップルと李鍾煥、安健馬との出会い
 李鍾煥師団とシェルブール、その後も長らく……
 ▼インタヴュー
  安健馬  フォーク名盤伝説の編曲者
第一五章 フォーク・ロックの絶頂、オリエント・サウンド
 「東方博士」ナ・ヒョング社長
 トンバンエ・ピッ〔東方の光〕、オリエント・スタジオの「ハウス・バンド」
 オリエントの経済学と美学、最小費用で最大効果を
 フォーク・ロックへの道のり、しかし……
 ▼インタヴュー
  姜根植  フォーク・ロックの東方の光を求めて
  ヒョンギョングァ・ヨンエのパク・ヨンエ  一九七〇年代のフォーク、その純粋の結晶
第一六章 大麻騒動と土着化したポップのゆくえ
 一九七五年一〇月、「ヨプチョンドゥル」と「コムン・ナビ」のマンモス・リサイタル
 維新政権、不穏を処断する
 退廃を断罪する
 フォークとロック、「外来風潮」という攻撃を凌駕する!
 ロックとフォーク、「退廃風潮」という攻撃に座礁する!
 一九七五年一二月、大麻騒動!
 ▼インタヴュー
  李南伊  フロントマンより重要なサイドマン
  趙甲出  グループ・サウンズ界のボスの回顧
一九七六年―一九七八年
第一七章 大麻騒動以降の「トロット・ゴーゴー」
 不況の長いトンネル
 キング、ソラボルと手を結び生き残る
 安打プロダクション、ビジネスマンになったグループ・サウンズの奏者
 一九七〇年代末、グループ・サウンズのさびしい裏街道
 ▼インタヴュー
  安治行  「ヤング・サウンド」から「コリアン・サウンド」へ
  金基杓  〝ヒット(安打)〟メーカー、グループ・サウンズのオール・スター時代を回想する
第一八章 第一回大学歌謡祭とサヌリム
 一九七七年の第一回MBC大学歌謡祭
 名門大学生のタンタラ進出記:「スプーキーズ」「エックスターズ」そして「トゥルゲドゥル」
 サンド・ペブルスの起源を探して
 空洞に吹き迫った波瀾
 サヌリムから山脈へ
 ▼インタヴュー
  金昌完  いたずらっ子ロッカーと交わした真昼の夢の中での対話
  スプーキーズの白光宇  初期キャンパス・グループ・サウンズの隠れた証人
第一九章 ソウルからファンク、ファンクからディスコ、そしてサラングァ・ピョンファ
 女性歌手背後のグループ・サウンズ
 ソウル、魯晩企画で最後の花火を上げる
 サゲジョル、カチソリ、ピドゥルギ・グループ
 女性グループ・サウンズの流行
 サラングァ・ピョンファ、そして李章熙師団
 一九七〇年代の決算あるいは一九八〇年代の予告
 ▼インタヴュー
  崔利撤  ファンキー・ロックの革新者
  申秉河  韓国大衆音楽の「理論家」、その四〇年の実践
第二〇章 キャンパス・グループ・サウンズの集団の声
 一九七八年第一回TBC海辺の歌謡祭
 滑走路(ファルチュロ)を見つめ、世間知らずに生きていた人々
 ブラック・テトラ、あるいはファンキーなはぐれ者たち
 コリアン・ストーンズ、あるいはアンダーグラウンドによる序奏
 キャンパス・グループ・サウンズ、プロのグループ・サウンズに変身する
 ▼インタヴュー
  裴哲秀  DJ哲秀、「若者のアイドル」時代のすべて
  李英載  一九八〇年代アンダーグラウンド・シーンを代表するギタリスト
一九七八年―一九八〇年
第二一章 最後の明洞派、そして新村派
 「フォーク」はどうなったのか
 李正善と「李正善チャイルド」
 Interlude:鄭泰春
 新村派、一九七〇年代の「オルタナティヴ」シーン
 ▼インタヴュー
  李正善  例外のフォーク・シンガー、アコースティック・ブルースマン
  呉世銀  音楽の源流を探す旅
第二二章 アンダーグラウンド、「別々にまた共に(タロ・ト・カチ)」暗中模索、あるいは離合集散する
 帰ってきた金敏基
 趙東振、立ち上がる
 タロ・ト・カチ、チャムセルル・テウン・チャムスハム〔スズメを乗せた潜水艦〕、そして明倫洞派
 フォークからアンダーグラウンドへ
 ▼インタヴュー
  李鎬俊  ベテラン・キーボード奏者、スタジオの魔術師
  趙東振  長い長い待ち時間、短い出会い、そして長い余韻

原註
解説にかえて 対談=申鉉準/毛利嘉孝
訳者あとがき
レコード一覧
参考文献
索引

著者:
申鉉準(シン・ヒョンジュン)

1962 年ソウル生まれ。ソウル大学校経済学科で韓国の音楽産業についての研究で博士学位を取得し、2003 年より聖公会大学校で教授として研究と講義を担当している。学術活動のほか、大衆音楽/ 大衆文化分野のジャーナリストとしても長らく活動してきた。2000 年代半ばに国際交流活動に尽力し、国際ジャーナルである「Inter-Asia Cultural Studies」誌の編集委員、「Popular Music」誌の国際顧問委員を歴任し、このふたつのジャーナルで、アジアの大衆音楽の特集号の編集者としての役割も果たしてきた。現在、韓国の1980-90 年代大衆文化の地理歴史学(geohistory)についての本を執筆中。
李鎔宇(イ・ヨンウ)
現在、韓国大衆音楽賞選定委員であり、単行本編集者として活動。
崔智善(チェ・ジソン)
大衆音楽評論家。共著に『オフ・ザ・レコード、インディー・ロック・ファイル』(1999)、『韓国の映画音楽 1955-1980』(2007)、『アイドル(H. O. T. から少女時代まで アイドル文化報告書)』(2011)、『大衆音楽の理解』(2012)などがある。

訳者:
平田由紀江(ひらた・ゆきえ)
1973 年生まれ。専門は文化研究・社会学。獨協大学国際教養学部准教授。共著書に『アジアのメディア文化と社会変容』(ナカニシヤ出版、2008)、『ポスト韓流のメディア社会学』(ミネルヴァ書房、2007)などがある。

top

有限会社 月曜社 〒182-0006 東京都調布市西つつじヶ丘4-47-3 電話:03-3935-0515[営業] 0424-81-2557[編集] ファックス:0424-81-2561

Copyright (C) 2016 Getsuyosha Limited. All Rights Reserved.